今年は台風が少なかったと思いませんか?
岡山地方気象台によると、今年の発生数はこれまでに十八。九月には二つが日本の南沿岸を東進しましたが、岡山に大きな被害はなく、胸をなで下ろしました。例年に比べ台風の発生自体が少なく、日本への上陸もない珍しい年でした。これからの季節、台風が日本に接近する確率は低いそうですが、過去には十一月に日本に上陸した例もあり、安心はできません。
災害は台風に限りません。今夏、全国で予想を超える局地的な豪雨「ゲリラ豪雨」が頻発。地下道が浸水したり、乗用車が水没して死者も出ました。東南海・南海地震など大規模な地震も懸念されます。大きな被害が出た新潟県中越地震からはや四年が経ち、今年六月の岩手・宮城内陸地震でさえ遠い過去に思え、岡山に暮らす私たちにはつい無縁のように感じてしまいます。
しかし、災害はまさに忘れたころ、予期せぬときに起こるものです。わが家も、日中は仕事や学校で家族はばらばら。たまに全員が顔を合わせると、地震などで離れ離れになれば「近くの小学校に集まろう」と確認し合っています。枕元には懐中電灯、携帯ラジオを常備。いざというときには役立つでしょう。
ただ、以前から気になっているのですが、「非常持ち出し袋」の準備ができていません。万が一のときには救援を期待し、一、二日分の飲料水や食料などを詰め込もうと思っています。備えあれば、憂いも軽減されるはず。身近なところから防災に努めませんか―。
(窪田禅)