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【富山】

医療守る賢い患者に 南砺 足立さんが講演会

2008年10月26日

「医者と患者の溝を埋めることが大切」と訴える足立さん=南砺市民病院で

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 南砺市民病院で二十五日、兵庫県立柏原病院の小児科存続に尽力した同県の地方紙記者、足立智和さんが「地域医療を守る」の題で講演をし、市民ら約百人が耳を傾けた。

 第四回南砺市民病院フェスタの催しの一つ。小児科存続が危ぶまれていた柏原病院では、地元の母親らでつくる「小児科を守る会」が安易に医者にかかる「コンビニ受診」を控えるように呼び掛け、医師の確保に成功したという。足立さんは「守る会」設立のきっかけをつくった。

 足立さんは、会設立の経緯や設立後のコンビニ受診の減少、医師の増加といった事例を紹介。医師不足に苦しむ日本の医療の限界と患者の期待に開きがあることに触れて「医療の不確実性が忘れられ、訴訟が増えてくると医師は去っていく」と指摘した。

 医師不足の中で地域医療を守るためには「医療は限りある泉、公共財と考え、みんなで守っていかなければならない」と強調。「賢い患者として病院とうまく付き合ってほしい」と訴えた。 (河郷丈史)

 

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