【北京25日聯合】李明博(イ・ミョンバク)大統領は新政権で初めてとなる韓仏首脳会談を25日に北京で行い、国際金融危機の克服に向け協力すること、韓国・欧州連合(EU)自由貿易協定(FTA)の年内締結に力を注ぐことでサルコジ大統領と合意した。
青瓦台(大統領府)の李東官(イ・ドングァン)報道官によると、李大統領はEUとのFTAについて「実務的に準備し、できるだけ早く妥結されるよう努力しよう」と述べ、目標時期としてサルコジ大統領が年末にEU議長任期を迎える前を希望した。サルコジ大統領はこれに感謝の意を示し、同席したバローゾ欧州委員長も「EUと韓国は同じ価値観を共有している。FTAが早期に妥結するよう望む」と歓迎した。
李大統領(右から)とサルコジ大統領、バローゾ委員長=25日、北京(聯合) |
世界的な金融危機の克服については、両国が緊密に協力し、来月15日にワシントンで開かれる20か国・地域(G20)の緊急首脳会合(サミット)で具体的な解法が導き出されるようともに努力することにした。李大統領は、金融危機を克服するために欧州が声をひとつにし、その際にサルコジ大統領が強いリーダーシップを発揮していることに尊敬の意を表すると述べた。また、金融危機が実体経済の停滞へと広がっており心配だとしながら、「ワシントン会合で合意できずさらに時間がかかることになれば、世界経済は相当な苦境に立たされざるを得ないだけに、重要な決定が下されなければならない」と述べた。サルコジ大統領は遠くワシントンまで赴くのは決定を下すためだとして早期の解決策作りに強い意志を示したほか、金融危機の震源地である米国の責任論にも言及した。これに対し李大統領は、会合では合意が必要だと繰り返し、欧州もアジアだけでなく米国とも事前に協議を行えば効果があるのではないかと強調した。
北朝鮮核問題をめぐり、李大統領は、北朝鮮が核を放棄し国際社会に出てこられるよう欧州諸国の協力を呼びかけた。サルコジ大統領は「欧州諸国のうちわれわれが北朝鮮と修好していない唯一の国で、国連安保理常任理事国でもあるため、北朝鮮核問題の解決にも役に立てるだろう。李大統領の助言通りにする」と答えた。
また、李大統領が来年上半期にフランスを訪問した後、サルコジ大統領が訪韓するという相互訪問案でも意見が一致した。