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60枚デッキ解説「エルレイド・サーナイトex」

2007年08月07日

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こんにちは、PCLミヤシタです。

日本一のプレイヤーを目指す「バトルロード サマー★2007」も、すでに半分の4会場が終了しました。しかし、このあとも、東名阪の大規模なイベントが残っています。もちろん、広島で行われる中国四国大会も忘れてはいけませんよ。

さて今回のブログでは、「DP3」ブロックで初登場した注目の「エルレイド・サーナイトex」デッキを解説します。この記事は関東A大会の前に書いているのですが、北海道大会ではエルレイドを主力にしたデッキが大活躍していました。

それでは、東北大会のシニアリーグで優勝した「エルレイド・サーナイトex」60枚デッキのレシピを紹介します。

ポケモンのカードシリーズ枚数
ラルトスPCG9-S4枚
キルリアDP33枚
サーナイトex(δ)PCG9-S2枚
サーナイト(δ)PCG6-B2枚
サーナイトPCG-PROMO1枚
エルレイドDP32枚
ポッポPCG1-S1枚
ポッポ(δ)PCG71枚
ピジョットPCG1-B2枚
ジラーチPCG2-B2枚
トロピウス(δ)PCG9-B1枚
ホロンのコイルPCG6-B2枚
ホロンのポワルンPCG73枚
合計26枚
トレーナーのカードシリーズ枚数
そっくり! テレポーターPCG3-B1枚
ふしぎなアメPCG74枚
暴風PCG8-B4枚
ポケモン回収装置PCG3-B3枚
ホロンのトランシーバーPCG6-B4枚
ワープポイントDP11枚
ダイゴのアドバイスWCP2枚
ホロンの科学者PCG6-B1枚
ホロンの導師PCG6-B2枚
ホロンの冒険家PCG71枚
ミズキの検索DP22枚
ロケット団の幹部PCG3-B4枚
湖の結界DP22枚
合計31枚
エネルギーカードシリーズ枚数
ワープエネルギーWCP3枚
合計3枚


643_x007_280RALTS.jpg
かなり特長的なデッキ構成になっていますので、ポケモンのカードから順に見ていきましょう。まずはラルトスです。構築済みデッキ「封印!サーナイトex」に入っている超タイプのものが使われていますね。ワザ「さいみんじゅつ」は時間稼ぎにぴったりです。何よりこのデッキでは、最初につけられるエネルギーが無色タイプだけなので(「ホロンのコイル」と「ワープエネルギー」)、自然とこのようなカード選択になったのでしょう。さらにこのラルトスは、あるデッキに対する勝率を劇的に上げることができるのですが、それが何かは秘密にしておきます。

643_x005_282SIRNIGHT.jpg さて次は、デッキの核となる2進化ポケモンの配分です。それぞれのカードの役割を考察していきます。

・サーナイトex(δ)
炎タイプのポケモンexです。2枚採用されているので、デッキの主力ポケモンのひとつと言えます。攻撃面では、以前から流行している強力なハッサムex(PCG4-B)の弱点をついて一撃できぜつさせられるのがポイント。ワザ「かえんだま」は、ダメージを与えたあとに自分のエネルギーをベンチにつけ替えられるため、直後の相手の番にサーナイトex(δ)をたおされたとしても、自分の場のエネルギーの損失を最小限にとどめられます。また、ポケパワー「ふういん」も強力です。ピジョット(PCG1-B)のポケパワー「マッハサーチ」でカードを持ってくる戦略のデッキが相手なら、それを封じてしまいましょう。

633_H050_282SIRNIGHT.jpg・サーナイト(δ)
超と鋼のふたつのタイプを持つ「δ-デルタ種」です。こちらも2枚入っていますが、主にポケパワー「エネスイッチ」を使います。エネルギー2個ぶんとしてはたらく「ホロンのポワルン」をつけ替えることで、どのポケモンも、自在にワザが使えるようになるのです。相手のデッキがベンチポケモンを多く並べるタイプなら、ワザ「ようじゅつ」も強力な攻撃手段になります。特にミラーマッチ(同じようなデッキ同士での対戦)では、エルレイドの超弱点をつくことができる、このサーナイトが対戦のカギをにぎります。

708_H333_475ERUREIDO_M.jpg・エルレイド
「DP3」ブロックで登場した闘ポケモンです。このデッキのメインアタッカーですから、もちろん2枚。どちらのワザも大ダメージを与えられますが、特に、サイドが多くある序盤の「サイコカッター」は、ほとんどのポケモンを一撃でたおせます。闘タイプなので、この春に流行したハピナス(DP2)の弱点をつくことができ、有利にたたかえます。

他に、プロモーションカードのサーナイトが1枚採用されています。ポケパワー「ヒーリングダンス」によるダメージ回復は、一撃でポケモンをきぜつさせるような大ダメージを出せないデッキと対戦するときに、とても役立ちます。

633_U071_081COIL.jpg709_SPene_WARP_M.jpg
このデッキで最も特長のあるエネルギーの配分を見てみましょう。はじめに、ポケモンにつけられるエネルギーはなんと5枚だけです。しかし、山札のたねポケモンを持ってくる「ホロンの導師」を使い、「ホロンのコイル」と「ホロンのポワルン」を手札に加えることで、3回ぶんのエネルギーを確保することができます(ホロンのコイルをつける→ホロンのポワルンをつけて、ホロンのコイルを手札にもどす→ホロンのコイルをつける)。

また、「ワープエネルギー」はこのデッキのキーカードです。対戦の序盤は、最初にバトル場に出したポケモンとベンチのジラーチを入れ替えるために使い、ポケパワー「ほしのねがい」で手札を増やします。中盤以降は、「ホロンのポワルン」で手札にもどして、何度も入れ替えの効果を使います。

642_U067_T_BOUFU.jpg705_Uxx_T_KEKKAImizu_M.jpgでは、エネルギーの枚数をそこまで切り詰めたのは、何のためでしょうか。答えはおそらく、4枚の「暴風」です。私は、マスタージャッジとして九州大会と東北大会に行きましたが、本選で多くの「エルレイドデッキ」が「ハピナスデッキ」に敗れるところを目撃しました。なぜ、弱点をつけて有利なはずのデッキに負けるのか。それは、「封印の結晶」と「バトルフロンティア」によって、ピジョットの「マッハサーチ」が封じられ、思うようにポケモンを育てられないうちに、どんどん攻撃されてしまうからです。その対策カードである「暴風」を目一杯入れるために、デッキ構築を工夫したのでしょう。

また、スタジアム「湖の結界」は、「バトルフロンティア」をトラッシュできるだけではなく、ミラーマッチにおける切り札になります。相手の予想していないところで弱点の計算を2倍にできるので、サーナイト(δ)の「ようじゅつ」などで、相手のエルレイドを一発でたおせます。

さすがに優勝デッキですから、「エルレイド・サーナイトex」デッキのひとつの完成形と言っていいほど、細部までこだわったカード構成になっています。まだまだ解説したりないところもあるのですが、あとはみなさんで、このデッキの使いかたを考えてみてください。特に、1枚ずつ入っているカードを使いこなせれば、上級者ではないでしょうか。

最後に、今後の公式トーナメントでエルレイドのデッキを使おうと思っているプレイヤーにアドバイスです。このレシピのように、様々なサーナイトと組み合わせたデッキも面白いですが、北海道大会で優勝したデッキのように、エルレイドにしぼった構築も強力です。

「ハッサムexデッキ」があまり使われないと予想するなら、思い切ってサーナイトexを抜いてしまい、エルレイドとサーナイト(δ)を多めに入れた、安定感重視のデッキもありえます。その場合、「Wレインボーエネルギー」や「スクランブルエネルギー」などの、複数個のエネルギーとしてはたらく強力なカードが使えますから、また違うたたかいかたができますね。

以上で、「エルレイド・サーナイトex」デッキの解説を終わります。今後の「バトルロード サマー★2007」をこのデッキが席巻するのか、あるいは、また新しいデッキが登場するのか、予想は困難です。もちろん、新デッキはできるだけ早く紹介したいと思いますので、どうぞお楽しみに。

※気になるカード、効果の分からないカードがあったら、右側にあるバナーから「カードけんさく」を開いて、調べてくださいね。

miyashita

この記事のURL
http://www.pokemon-card.com/lab/entry/070807_103.html