岡山放送局

2008年10月26日 10時25分更新

「たたら製鉄」を再現


岡山県北部の新見市でかつて盛んだった鉄の製造法、「たたら製鉄」を再現する催しが始まり、25日夜から砂鉄と木炭を入れた炉で夜通しの作業が行われています。

「たたら製鉄」は炉に砂鉄と木炭を入れたうえ、風を送りこんで高温にすることで鉄を取り出す初期の製鉄の方法で、県北部の新見市では中世の頃から盛んに行われていました。

25日夕方から新見市正田の空き地で始まった催しは地元の商工会青年部などが開いたもので、高校生や大学生など大勢の人たちが参加しました。
参加した人たちはこの催しのために作られた炉に火をつけたうえで、砂鉄と木炭を次々に入れてゆきました。

そして炉の中を高温に保つために炉の横に取り付けられた「ふいご」と呼ばれる道具を使って風を送り込むと炉の上の部分から激しく炎が出るとともに、火の粉が上がりました。

作業は夜通し行われ、26日の夕方ごろには炉を壊して底にたまったおよそ300キロのズク(銑)と呼ばれる鉄の塊を取り出すことにしています。
実行委員会では伝統の「たたら製鉄」を多くの人に知ってもらうために今後もこうした催しを開きたいと話していました。