ほら、どっかのリンクをクリックしただけで
「ご登録ありがとうございます!!」
とか出てきて
「では○日までに○万円、下記の口座に振り込んでください!!」
とかなんとか。一方的に契約を結んでしまい、何も分らない人は言われるがままに決して安くは無い利用料を支払ってしまう・・・といったタチの悪い詐欺です。
これはパソコン版
普通の人なら、こんな契約は無効だというのはわかりますし、仮にわからなくても、このような詐欺の対策はメディアを通していくらでも目にしますし、払ってしまう人なんていないと思われます。
それでも、自分が直面すると不安になるものです。
無視していても平気だと分っていても、もし本当に怖い人が取り立てに来たら・・・そう考えると、数万円で安心が手に入るなら、と支払ってしまう人も多いのでしょう。
それがいかがわしい内容のサイトならなおさらです。
まさか家族に
「淫乱!女子高生の真実!!続きが見たい方はクリック!!」
って書かれてたからクリックしたらワンクリック詐欺だったよハッハッハだなんて話せる豪快なツワモノはそうはいないと思います。
払う必要はない。それはわかっている。でも、もし本当だったら・・・そんな弱みに付け込む卑怯な商売です。
僕は知っての通りネットジャンキーでして、魅惑的なワードにホイホイつられてクリッククリック!時にはブラクラ、時にはウイルス。
「女子○学生の秘密!」
とか書いてあるリンクを意気揚々とクリックしたら画面ところせましと水死体の画像が溢れかえった時には流石にビビったもんです。女子○学生はどこにいった。
そんな僕にとってワンクリック詐欺なんてドンと来い。というかほっといても何も起こらない。そう今でも思っていますが、過去一度だけド肝を抜かれるようなエピソードがありました。今日はその話をしたいと思います。
その日、僕は大学の授業を終えて彼女の待つアパートへの家路を急いでいました。彼女と言っても当然オナホールなんですけどね。
その時、バス停に向かって歩く僕の懐から携帯の着信音が響きました。
僕の携帯に電話をかけてくる人物と言えば、母か地元の友達、もしくはテスト前にのみ連絡してくる知り合いくらいのもので、こんな時間にかけてくる人は皆目検討も付かない。おまけに番号も見慣れないものでした。
不審に思いながらも通話ボタンを押します。
「はい、スピルリナです。」
「あ、こちら○○ファクトリーの者ですが。」
「はい?」
「スピルリナさんに少々お伺いしたい事がありまして・・・」
「はい?なんでしょうか?」
神妙な口調で僕に語りかけるダンディな声の主。一体これから何を聞かれるのか、僕が何をしたというのか、そもそもコイツは誰なのか。
様々な疑問が頭をよぎっては消え、不安だけが膨らみます。
「ゴクリ」
ツバを飲む音が自分でも聞こえる。そんな緊張の中、ついに謎の男の口が開かれました。
「"ロリママ"というサイトの料金がですね、まだ支払われていないんですよ」
「・・・・・は?」
「ですから、サイトの利用料金が未払いなんですよ。」
「使った覚えないですけど?」
「アクセス記録がですね、あるんですよ。○月○日にアクセスしてます。」
作画時間三時間(ペインター初心者)
思い出したぞ。これは一月くらい前に携帯でひっかかったi-mode版ワンクリック詐欺だ。
確かいきなり
「優しいママに甘えてみたくはありませんか?ママといってもおばちゃんではありません!当サイトのママはみんなピチピチのロリっ子!!癒されたいアナタを待っています!!」
とかなんとか書いてあるメールが届いて、ブラックバスなみに食いついたところ、登録完了とか表示されてなんだよ!!ロリママはどこだよ!!返せよ!!僕のロリママを返せ!!
とかなった事がありました。
しかしまさかワザワザ電話番号まで調べて来るとは・・・なんてヒマなんだ。この業者は。
かといってここでアクセスしましたなんて言おうものなら、わけの分らない論理で攻め立てられてめんどくさい事になるのは必死。ここは知らぬ存ぜぬで早く切り上げてしまおう。
「いやー、わからないッスねー」
「わからない、じゃないんですよ。ちゃんとアクセス記録があるんですよ。○○時○○分に"ロリママ"にスピルリナさんがアクセスしたって記録がね!」
「でも僕登録とかした覚えないですし。」
「通信記録があるんですよ!なんなら"ロリママ"さんと警察にでも行きますか!?」
大人しそうな僕の声からイケると思ったのか、俄然勢い付く謎の男。どうでもいいけど大の男が電話に向かって一人ロリとかママとか連呼するのはどうなんだ。
「いや、アクセスはしたかも知れないですけど、僕電話番号とかまで入力した覚えはありません。なんで僕の番号を知っているんですか?あなたは"ロリママ"さんとは違うんですよね?」
と、こんな感じで相手にボロを出させようと揺さぶりをかけると、ついに謎の男が自らの正体を明かしました!!!
「私はですね、探偵で
す」
な、なんだってェー!?
こ、これは衝撃の事実です、いや笑撃か。
なんと、大学一年生の若造にロリとかママとか連呼してた謎のオッサンの正体は探偵だったのです!!
「た、探偵ですか。」
「ええ。実は"ロリママ"さんのほうからスピルリナさんが利用料金のほうをまだ支払っていないということで、調査を依頼されていたんです。」
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,____/ヽ ー== ; ほほう それでそれで?
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ゝ-,,,_____)--、j
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「そして電話番号を突き止めて・・・」
「あ、もう結構ですから。」
ガチャ
流石にあまり長く付き合っているとバスの時間に間に合わなくなっちゃうので、一方的に切り上げました。以降何回か探偵から電話がかかってきたりしましたが、すべて無視しているうちに探偵はあきらめたみたいです。
ウマい話には裏がある。そもそもママの時点でロリじゃないって事に気付かなかった僕の業の深さが、今回の悲劇を生み出してしまったのかもしれませんね。