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秋葉事件は日本人殺りくの予告(下)

【PJ 2008年07月18日】− メイド喫茶の入植は奴隷化を暗示
(中)からのつづき。では、この事件はこれら治安強化の施策を推進するために起こされたのだろうか。筆者の解釈では、それは副次的な目的にすぎない。最大の目的は、日本が産業技術の先端国から奴隷と殺りくに満ちた植民地に堕したことを内外に宣言することだったと考える。

 秋葉原は戦後ずっと、高性能で高品質の家電製品を廉価で売る電気街として知られた。わが国は敗戦国でありながら勤勉と勤労によって世界の技術を吸収、改良し、世界一の良品を供給するまでになった。秋葉原は“日本株式会社”の陳列棚であり、技術立国ニッポンの象徴であり続けた。今回の事件は、この象徴を転換する決定打だった。

 バブル崩壊後、この街の象徴転換は意図的に着々と進められてきた。PCソフトとしてゲームやアニメも扱うことから、「オタク」のイメージをつくり上げた事情は先に述べた。日本の没落を強く印象づけたのはメイド喫茶の登場である。日米構造協議で米国に強要された大店法廃止によって電気街は歯の抜けた状態となり、そこへこうした珍奇な風俗店が寄生した。

 「メイド姿に萌(も)え」などとの表現が大衆媒体にはんらんするが、本当にみんなはときめくのだろうか。日本人がフリル付きのエプロンドレスをまとった姿など、わたしには異質で悪魔的なものにしか映らない。大手週刊誌や映画、民放ドラマにもこの格好をしたタレントたちが登場しているようだから、巨大資本がメイド様式普及のためのキャンペーンの背後に控えていることは間違いない。

 在日米国商工会議所(ACCJ)が2006年に発行した『ビジネス白書−−相利共生』には外国人ホームヘルパー導入への言及がある。「人的資源」の章で移民の活用を挙げていて、わが国の女性が出産や育児、介護に縛られずに働けるよう、外国人ホームヘルパーについて家庭が雇用主になって就労ビザを取得できるよう求めている。メイドブームは外圧からきているようだ。

 こうした要求に沿う形でブームに火を付けているのが、日本メイド協会である。同会のホームページによれば、国内唯一のメイド関連事業者の団体として、メイドの普及と育成、社会的地位の向上のための活動を行う。その一環として同会は2007年10月からメイド検定を実施している。目的を「ご主人様(お嬢様)へ使えるスキルを養いつつ、メイドとして積極的にホスピタリティを発揮したい人を育成するため」としており、遊びではない。1、2級の合格者は本物のメイドとして、仕事のあっせんを行うとしている。理事長は秋葉原でメイド服専門店を経営するほか、メイドによる自宅清掃サービスやメイド店員をそろえた眼鏡店も手掛ける。

 こうした会の貢献があってか、メディアには丈の短いメイド服を着た長身モデルが散見される。「地位向上」のためのイメージ戦略が展開されているようだが、主人に完全に尽くすことを目標とする「職業」があこがれの存在であっていいはずがない。メイドブームは日本人奴隷化の予告と見なすことができる。わが国の権力を掌握する外部の支配者は、秋葉原を産業技術の聖地から奴隷労働の発祥地へすり替えることで、われわれを愚弄(ぐろう)しているのではないか。

 日本人を奴隷化したいもくろみは、『蟹工船』の好調な売れ行きが補強する。メイド喫茶が自然にできるわけがないのと同様、版元も流通も小売りも大資本が支配する出版界で、平年の70倍強の30万部増刷ヒットが自然に起きるわけがない。対談や新たな書評、記事やテレビ番組での紹介など、パブリシティーを駆使した結果にほかならない。こんな悲惨な本を読まされ、メイド姿にうっとりしている日本人を見て彼らは笑っているはずだ。ついでに言えば、多喜二は特攻警察に拷問されて亡くなっている。進む国民監視の強化を思わせる。

秋葉原は“天国”から“地獄”の象徴へ
 今回の事件は、アキバにメイド以外の新たな印象を刻んだ。派遣労働者という低賃金で不安定な身分、彼女なし、孤独からネットに没頭、受験競争での挫折、繰り返される転職、そして殺人…。加藤容疑者のプロフィールは、不遇な若者の負の要素を集約させたかのように描かれた。それが一遍に秋葉原に転嫁させられた。そういえば金川容疑者も、指名手配中の4日間、秋葉原のビジネスホテルに潜伏したことにされている。現代日本の抱える負の部分について、街ごとスケープゴート化した感がある。加藤容疑者は裕福な家庭との指摘があるし、元祖オタクの宮崎元受刑者は地元では名家だった。作為性がつきまとう。

 新たに刻まれた悪印象の最たるものは、もちろん殺人である。歩行者天国が消えた秋葉原は、文字通り“天国”から“地獄”へ変わった。これは今後のわが国の予告として起こされたとみるべきではないか。つまり、大量殺りくをわが国民に起こす宣言に思われてならない。

 すでに無差別殺人はあちこちで起こされている。秋葉原の事件だけではない。高齢者の男性が、息子夫婦と孫を刺して110番通報し、逮捕されたり、高校生が両親を刺して家に火を放ち、交番に自首したりといったたぐいの事件が、報じられているだけで今や週に2件は起きている。110番通報したのは別人だし、高校生は通報しに駆け込んだのだと思われる。日本の警察は組織にいる真犯人を捕まえることができないのだ。

 支配者にとってわが国は、まるで料理屋の生けすくらいに思われているのだろう。「明治維新で人口を10倍に増やしてやったのはおれたちだ。だから、煮るも焼くも、おれたちの自由だ」と言わんばかりに。

「若者は戦場へ」こそ究極のメッセージ
 この先、家族げんかに見せかけた殺りくは一層増えるとみられる。自民党が検討している移民1000万人受け入れと人権擁護法の導入はこれを助長するかもしれない。長野市で行われた北京五輪聖火リレーでも、警察官は中国人による一方的な暴力を黙認し、日本人だけを逮捕した。これからは移民をかばう理不尽な権力の弾圧に「日本は日本人のためのもの」と叫んでも、銃刀法規制強化で手にする武器はなく、ただ暴力を受けるしかないだろう。

 流血を伴わない口減らしは、すでに行われている。「男女平等」の宣伝は少子化を招き、ガソリン高騰は庶民から食料品を奪っている。日常の間引きにも限界があるから、専用のステージが用意されるのは間違いない。すでに国民投票法案も通っており、権力者は動かす機会をうかがっている。

 わが国は小泉−竹中政権による規制緩和とデフレ下の緊縮財政で没落の一途をたどる。郵政民営化によって国債暴落による金融不安を抱え、昨年5月の三角合併解禁が外資による買収に拍車を掛けている。今や20代の2人に1人が非正規雇用。しかも、国民の最後の安全網である健康保険と年金は、歳出削減と基金の「効率的運用」を口実に取り上げられようとしている。貧しい若者は傭兵としてイラクへ送り込まれる算段に違いない。これが秋葉事件の究極のメッセージではないか。
 秋葉原の惨状は、テレビや新聞などを通じ、国中に伝えられた。海外メディアの一部も取り上げたほどである。わが国の行く末を宣告されているにもかかわらず、ほとんどの国民は怖いもの見たさに事件のむごさを騒ぎ立てたり、マスコミが描く容疑者の境遇を生真面目に問題視したりしている。支配者はこの反応を見て嘲笑(あざわら)っているはずである。

 そもそも、マスコミなど、この役割を担うためにあるとみるべきである。有賀裕士氏は『悪魔の生贄殺人』(第一企画出版)の中で、殺人事件とメディアの関係について、興味深い指摘をしている。支配組織は仲間内だけで執り行っていた殺人儀式に、国民全体を誘い込むことを考えついた。そのために発明されたのが印刷術や無線、ラジオ、テレビなどであるという。けだし、慧眼(けいがん)である。

 「ひどい男だ、加藤って」「あの殺され方はひどい」「雇用環境が悪いから、無理もないよ」。われわれがマスコミ報道に忠実に反応すれば、支配者は笑うだけである。われわれがなすべきは、事件の虚構を見抜き、わが国に襲いかかろうとしている企てに気付くことではなかろうか。そうすれば、支配者の描く陰惨な計画は、何一つ進まなくなるのだから。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 高橋 清隆【 神奈川県 】
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