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アイスランドに2千億円支援へ IMF、金融危機で初

2008年10月25日1時13分

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 【ウィーン=尾形聡彦、ロンドン=稲田清英】米国発の金融危機で大打撃を受けたアイスランド政府は24日、国際通貨基金(IMF)から21億ドル(約2千億円)の緊急支援を受けることで暫定合意したと発表した。今回の危機でIMFが介入するのは初めて。金融危機は、主要国の金融大手の経営問題にとどまらず、経済そのものを揺さぶられた新興国が、IMFの緊急支援を受ける事態に発展した。

 IMFが連鎖的な危機に対応するのは、97年のアジア通貨危機や01年のアルゼンチン危機で各国を支援して以来。IMFは現在、ウクライナ、ハンガリー、パキスタンなどとも支援を協議中で、今後IMFからの支援を仰ぐ新興国が相次ぐことになりそうだ。

 支援内容は、アイスランド政府と、現在同国入りしているIMF代表団が暫定合意した。11月初めのIMF理事会の承認を経て、融資が実行される見通しだ。アイスランドはすぐに、8億3千万ドル(約800億円)の融資引き出しが可能になるという。

 同国は、大手銀が日本で円建て外債(サムライ債)を発行するなど、日本との関係も深い。アイスランド政府は日本にも支援を求めている。IMFによる緊急支援が暫定合意に達したことで、今後各国からの支援が加速しそうだ。IMF代表団は24日、各国の支援額を加えた支援総額は60億ドル(約5500億円)に上る可能性があるとの見方を示した。

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