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【静岡】04年富士市中央病院で女性死亡 市が過失認め謝罪2008年10月25日 富士市立中央病院で入院中の市内の女性=当時(34)=が2004年に死亡したのは、病院側の診断や治療のミスが原因だとして、遺族が市に損害賠償を求めた訴訟は24日、静岡地裁で和解が成立した。市が全面的に過失を認め、請求額の8割強に当たる6500万円を支払う。 市側は、主治医、当直医と院長の謝罪文を遺族に提出した。遺族代理人の青山雅幸弁護士によると、医療過誤訴訟で病院側が謝罪するのは珍しいという。 訴状によると、女性は03年12月、腸閉塞(へいそく)の症状を訴えて入院したが、主治医は絶食などの必要な措置を取らず、症状が悪化。3週間後の04年1月未明に容体が急変したが、当直医は主治医が出勤する翌朝まで放置したため死亡した。 女性の死亡をめぐっては、遺族が04年、主治医と当直医を業務上過失致死容疑で告訴。静岡地検は不起訴処分としたが、検察審査会が05年、主治医に対する処分を不当と議決し、地検が再捜査している。 和解を受け、女性の夫(40)は「今後、このような過ちを犯さず、信頼される医療活動に従事されることを望む」とコメント。山田治男院長は「大きな責任を感じると同時に患者や遺族に心からおわびします」とした。
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