病院経営者の交代に伴い大量の職員が解雇されたのは不当だとして、盛岡市高松の旧盛岡精神病院(現・盛岡観山荘病院、小泉幸子院長)の元職員34人が病院などを相手取り、職員の地位確認と賃金の支払いを求めた訴訟の控訴審は24日、仙台高裁(小野貞夫裁判長)で和解が成立した。現院長と元職員らとの雇用関係は認めず、病院側は元職員らに和解金を支払う。
和解条項は他に▽不当労働行為の有無を巡り、元職員との団体交渉に応じるよう病院に命じた中央労働委員会の救済命令を失効するよう申し立てる▽元職員はその他の請求を放棄する--など。
1審の盛岡地裁判決は「院長が交代した経緯や病院施設などの取得方法を見ても、雇用契約の承継は認められない」として、元職員側の請求を棄却した。【山口圭一】
毎日新聞 2008年10月25日 地方版