県教委は二十四日、正当な理由がないのに日本刀(脇差し)を所持し、銃刀法違反の罪で日田簡裁から罰金十万円の略式命令を受けた日田・玖珠地域の高校に勤務する実習助手の男性(58)を地方公務員法に基づき減給十分の一(一カ月)の懲戒処分にした。実習助手は竹を“試し切り”した後、パトカーで巡回中の警察官に見つかった。
県教委によると、実習助手は三月二十九日午後、玖珠町太田の町道で刃渡り五十六センチの脇差しを所持しているのを玖珠署員に見つかり、銃刀法違反容疑で書類送検された。九月五日、同罪で日田区検から略式起訴され、同十二日に略式命令を受けた。罰金は同二十二日に納めた。
実習助手は子どものころから時代劇好き。今年一月に由布市内の古美術商から数万円で脇差しを購入して自宅に飾っていた。
この日は仕事が休みで、竹林で脇差しを使って試し切りした後、再度、別の場所で試し切りしようと移動中に、車を止めて休憩した。その際、パトカーが通ったため、駐車していた場所近くの石置き場に脇差しを隠そうと車外に出た。これをバックミラー越しに見ていた署員が不審に思い、職務質問したという。脇差しは一本しか持っておらず、同署から返却後、売却した。
実習助手は摘発されたことを上司に報告しておらず、学校側は同署からの連絡で事件を知った。
県教委は「一度、試し切りをしたかったという気持ちが抑えきれなかったようだ。本人も隠ぺいする気持ちはなく、大変反省している」と説明。監督責任を問い、教頭も口頭訓告とした。当時の校長は四月で定年退職しているため処分の対象外。県教委はすべての県立学校長に事件の再発防止を伝えた。
<速度超過の2教諭も>
県教委は二十四日、道交法違反(速度超過)をした津久見市内の中学校に勤務する男性教諭(49)と宇佐市内の小学校に勤務する男性教諭(32)を戒告の懲戒処分にしたと発表した。
中学校教諭は五月六日早朝、車で旅行中に熊本県阿蘇市の国道57号(制限速度六十キロ)を時速九十三キロで走行した。処分は八月十一日付。小学校教諭は七月三日午後、自分の子どもを車で病院に連れて行く途中、中津市内の国道10号(同)を時速九十四キロで走行した。処分は九月二十六日。
今回の処分で、本年度の道交法違反全体(四月―十月二十一日)の懲戒処分者は七人となり、二〇〇七年度一年間の五人を上回った。県教委は「あらためて服務規律の徹底を図る」としている。
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