メインテーマ「すばる望遠鏡の10年」に関連した講演会が開かれます。
内容 | 時間 | |
---|---|---|
講演1 | この10年で見えた宇宙137億年の歴史 柏川伸成・国立天文台准教授 |
13:15〜14:15 |
休憩 | 14:15〜14:30 | |
講演2 | 太陽系外惑星とその形成の謎に迫る 田村元秀・国立天文台准教授 |
14:30〜15:30 |
柏川伸成・国立天文台准教授
すばる望遠鏡が目を開けてから10年。これまでいろいろな宇宙の姿を見てきました。わたしたちの銀河系を離れた遠い宇宙では、予想以上に大きく広がっていたお隣の銀河、作られつつある赤い銀河団、居場所がわかってきた正体不明のダークマター、生まれたばかりの青くて若い銀河たち、そして最も遠くにある銀河、などスペクタクルな銀河宇宙のうつりかわりを、すばる望遠鏡はわたしたちに教えてくれました。この講演では、すばる望遠鏡が見つめてきた宇宙137億年の歴史絵巻を追いながら、すばる望遠鏡が初めて明らかにした宇宙の謎、そして新たに深まった宇宙の謎に迫ります。
13:15〜14:15
田村元秀・国立天文台准教授
惑星は、我々の地球や木星のように、太陽のような恒星の周りを周回している天体です。恒星の誕生に伴って、その副産物として形成されると考えられています。太陽系には8つの惑星がありますが、「太陽系の外のありふれた恒星の周りにも惑星が存在する」という大発見が1995年になされました。これらを、(太陽)系外惑星と呼び、現在までに約300個もの系外惑星候補が発見されるに至っています。
系外惑星は、惑星そのものを見るのでは無く、惑星が及ぼす様々な影響を観測でとらえる試みで発見されました。特に、恒星の速さのふらつきを測定する方法や恒星の明るさの変化を測定する方法は大成功を収めています。しかし、恒星を周回する系外惑星の姿を確実に直接にとらえた例はまだ有りません。
そこで講演では、すばるによる系外惑星直接観測への試みとすばるが描いた惑星形成の母体となる原始惑星系円盤の姿について詳しく説明します。系外惑星が発見されてからまだ13年ですが、すばる望遠鏡はまさにそのホットな時期に10年間の歩みを遂げてきたと言えるでしょう。
14:30〜15:30