山武地域の地域医療センター構想で、県は24日、東金市と九十九里町に1市1町で運営した場合のシミュレーションを示した。県の支援総額は85億6000万円と、県の単独病院に対する支援額としては過去最大規模。堂本暁子知事は「県としては一生懸命やった。返事を待っている」と述べた。
今月6日、大網白里町議会が関連する補正予算案を否決し、1市2町での構想は白紙となった。その後、東金市と九十九里町が2市町での運営を検討し、県は負担額などを試算していた。
県のシミュレーションによると、センターは病床数314、医師50人体制で17診療科。救急センターが併設される。
1市1町の実質負担額は、2市町が現在、成東病院のために支出している額とほぼ同じ年間2億6500万円。県は建設時に10億6700万円を負担し、以後10年間は毎年7億4900万円を支援する。
24日県庁を訪れた志賀直温・東金市長は「可能性がみられるものだ」と述べた。1市1町は今後、専門の第三者機関にも検証を依頼し、今月中に病床数を県に申請するとみられる。【神足俊輔】
毎日新聞 2008年10月25日 地方版