フロリダ州オーモンドビーチ――米共和党の副大統領候補、ペイリン・アラスカ州知事の洋服代に同党が2カ月で15万ドルを費やしていたことが分かり、一部でひんしゅくを買っている問題で、ペイリン氏は23日、それほどの金額はかかっていないと主張した。AP通信によると、シカゴ・トリビューン紙との会見で主張した。
洋服などは正副大統領候補を決めた共和党全国大会用に同党が購入したもので、衣服の大半は着用していないとも強調。「真実がすべてあからさまになっていない事柄で批判、報道されるのは苦痛だ」とも語り、米メディアを批判した。その上で、「我々がいかに倹約しているかを知ってもらいたい」とも要望した。
さらに、民主党の大統領指名候補選で敗れたクリントン上院議員にも触れ、「彼女もスーツやヘアスタイルなど表面的な問題で語られた。男性ならこういう話は出ないだろう」と今回の洋服代が注目を集めたことの背景に性差別があるとも主張した。
一方、ペイリン氏を副大統領候補に選んだマケイン上院議員は同日、フロリダ州の遊説先で記者団から繰り返し洋服代問題を尋ねられ、「彼女は洋服を必要としていたのであり、大統領選が終わったら慈善団体に寄付する」との回答を重ねた。
15万ドルはペイリン氏とその家族の洋服やヘアスタイル、アクセサリー類のために費やされ、買い物にはサックス・フィフス・アベニュー、ニーマン・マーカスといった高級百貨店を利用していたと報じられている。