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諏訪・伊那谷ルート「5分長いだけ」 県が試算

10月25日(土)

 リニア中央新幹線計画で、諏訪・伊那谷回りの「Bルート」実現を求めている県は24日、JR東海が想定する南アルプスを貫く「Cルート」と比べ、伊那谷ルートの所要時間は「5分程度長くなるだけ」とする独自の試算をまとめた。大都市間を行き来する利用者にとっても、利便性が損なわれないとアピールしていく方針だ。

 県は、旧国鉄が1978年、国に提出した地形・地質調査の中間報告書を基に、東京−大阪間のルート別の長さをBが約520キロ、Cが約480キロと想定。BとCの差は約40キロで、時速500キロで走行するとおよそ5分の差が生じると見込んだ。

 JR東海などが今月22日、国土交通省に提出した中央新幹線の地形・地質調査の最終報告書は、ルート別の距離には触れていないが、同省は旧国鉄時代の中間報告について「実際のルートも大体そのくらいになる」(幹線鉄道課)との見方を示す。諏訪付近などのカーブでは速度が落ちる可能性もあるが、県側はその場合でも「時間は10分とは違わないはず」とする。

 JRが昨年末に発表した直線ルートの想定では、首都圏−中京圏は約290キロ。所要時間は約40分としていた。JRなどは年内にも同省から指示される輸送力や建設費などの調査に合わせ、各ルートごとの長さや所要時間を示す方針だ。

 一方、村井知事は24日の定例会見で、リニアの県内駅について「大きな県だから、2つでも3つでもいいのではないか。Bルートの北の所に駅がなければ意味がない」と述べ、松本などとのアクセスを考慮し、諏訪地域に駅を設けることが望ましいとの考えを示した。

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