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妊産婦100%受け入れ…和歌山・橋本市民病院、24時間体制で

1日平均28人誕生 昨年度2倍に

県立医科大など協力

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橋本市民病院には、生まれたばかりの赤ちゃんの写真が張り出されている

 和歌山県橋本市立橋本市民病院の産婦人科で、2007年度の一日平均の出産数が28人と、06年度(15人)の2倍近くになった。24時間の診療体制で、妊産婦の100%受け入れを維持。周辺の病院で産婦人科がなくなるなか、橋本・伊都地方だけでなく、奈良県南部からの利用も相次いでいる。

 同病院は2004年12月、現在の橋本市小峰台に移転してから、患者数が年々増加。05年度、産婦人科の患者は、外来6884人、入院4920人だったが、07年度には、外来は1・82倍の1万2563人、入院は1・36倍の6724人となった。そうしたなか、外来患者は、100%の受け入れを続ける。

 産婦人科医は、県立医科大の協力で常勤2人、非常勤2人を確保。副院長でもある古川健一医師ら常勤医は、月に7〜8度の宿直をこなし、非常勤の派遣医も3日に1度は宿直勤務をする。今年7月からは、産婦人科の経験がある乳腺外科医が外来診療に協力し、24時間体制を維持している。

 京奈和自動車道の整備が進んで便利になったことで、奈良県南部の妊婦が受診するケースも増加。ナースステーションの前には、生後2時間以内に撮影した赤ちゃんの写真がずらりと張り出され、見舞いに来た家族らの笑顔が絶えない。

 搬送先を探していた東京都内の妊婦が8か所の病院で受け入れを拒否され、出産後に死亡するなど、産科医療の充実が課題となるなか、石井敏明・同市民病院管理者は「受け皿としての期待を感じる。県立医科大の協力と医師らの頑張りのお陰です」といい、山本勝廣院長は「紀北の拠点病院として安心して出産できる現体制を維持したい」と話している。

2008年10月25日  読売新聞)

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