イライラが大爆発した。相手は記者団。話題は解散総選挙や国会審議とは無関係の「夜の会食」に関してだった。
22日昼のぶら下がり取材で、記者が「夜の会合に連日行き、一晩で何万もするような高級店に行っている。庶民の感覚とかけ離れていると思うが」と問い掛けた。
これに切れた。「高級料亭に毎晩みたいな話に作り替えてますけど、それは違うだろうが」と“一喝”。「そういう引っかけるような言い方やめろって。もう事実だけ言え、事実だけ」。コーフン気味にたたみ掛けた。
連日の夜会合は永田町で話題だ。9月24日の就任から今月21日の28日間で、出張日を除く計20日はホテルや東京都内の料理店などで外食。しかも帝国ホテルやホテルオークラ、ホテルニューオータニなど高級ホテル内の料理店やバーが多い。2、3軒ハシゴの日もある。
ストレス解消が目的とする見方の一方、会員制バーでは誰と会っているのか確認できず、「与党幹部らとの密談では」との憶測も飛び交う。
首相は「たくさんの人と会うとき、ホテルのバーは安全で安いという意識がある」と強調した。
怒りは収まらない様子で「(周りに)30人の新聞記者もいて警察官もいる。(一般的な店に)営業妨害って言われたらなんと答える? ずーっと立って店の妨害をして平気ですか? いま聞いてんだよ、答えろ」。記者が「私がうかがいたいのは…」と言うのをさえぎり「いや、オレの質問に答えてくれ。いまオレが質問してる」とムキになる一幕もあった。
飲食費は「幸いにして自分のお金もありますから自分で払ってます」とアピール。「これまでのスタイルだし、変えるつもりはない」。麻生流続行を宣言した。
ただ、この夜はインドのシン首相と官邸で夕食会を終えた後、バーなどには行かず東京・神山町の私邸に直帰。麻生スタイルはさすがに“自粛”したようだった。