伊南地域を中心にした母親らのグループ「安心して安全な出産ができる環境を考える会」は、医師不足が深刻な昭和伊南総合病院(駒ケ根市)に医師を迎えるための環境づくりを住民に呼び掛けるカードを作った。名刺サイズで、医師ら病院スタッフの負担を減らすために掛かり付け医を持つことなどを提唱し、会員が住民に直接手渡して実践を訴えていく考えだ。
考える会は会員約60人。これまでは昭和伊南でも4月からお産の取り扱いを休止している産科問題に取り組んできたが、産科のみならず整形外科などでも常勤医師がいないことや、厳しい経営状況などの現状から「昭和伊南自体がちゃんとしていなければ産科の再開もできない」と懸念。「医師に来てもらえる環境を整えることなら、自分たちにもできるのではないか」とカードを作ることを決めた。
カードには▽かかりつけ医を持とう▽休日・夜間の対応を確認しよう▽コンビニ受診を控えよう▽ありがとうの気持ちを言葉で伝えよう―と記載。会員それぞれ自分の名前が入ったカードを携え、知り合いに渡したり、所属するサークル、集まりなどで配る。
須田秀枝代表は「あそこの住民は医療に理解がある、あそこだったら行ってみようかと医師に思ってもらえる地域をわたしたちがつくりたい」と話している。
取りあえず200枚作製した。23日に駒ケ根で開かれた昭和伊南についての住民説明会で参加者に配った。28日の説明会でも配布することにしている。