――いろいろとあったシーズンも残りわずか。10/25(土)、26(日)には地元神奈川での日本リーグ最終節(保土ヶ谷球場)も待っています。
「地元でできるのはやっぱり楽しみですよ。両親も観に来る予定ですから」
――残り4試合の時点で15勝3敗の2位。上位4チームによる決勝トーナメント(11/8(土)、9(日)、京都・西京極)進出がほぼ確実です。
「まだ何も決まってはいないので、そこは一戦一戦を確実に戦っていかないと。去年は決勝トーナメントにも進めませんでした。私が入ってからまだ優勝したことがないんですよ」
――9/14のルネサス高崎戦では、北京五輪の盟友、上野投手の開幕からの連勝を「14」で止めたセンター前への決勝タイムリーは見事でした。
「追い込まれていたので、どんなボールでも打つ、と必死でした。いままで五輪でずっと後ろで守ってきて、本当に世界一のピッチャーだと思っているし、そのピッチャーと対戦することがすごく楽しくて」
――山田選手自身は02年の入社以来、個人タイトルはほとんど獲得しました。今シーズンも5割に迫る打率と盗塁数でトップ、と「女イチロー」の本領を発揮しています。
「でも、首位打者をはじめとする個人タイトルは狙っていません。チームが優勝することが一番なので、チームが勝つために自分の役割を果たしていきたい」
――9月のルネサス高崎戦は岡山で行われましたが、観客数は実に7700人。上野投手も「こんなに大勢のファンの前での試合は初めて」と驚いていました。
「本当にたくさんの人たちが球場に足を運んでくださって、その中でプレーできるのはすごくやりがいがありますね。観客の多さに毎回のように驚かされている一方で、もうひとつ、これは個人的なことなんですけど、以前に横浜駅前のヨドバシカメラに行った時に声をかけられたんですよ。『金メダル、おめでとうございます』って。もちろん初めてですよ、こんなこと。私だってわかるんだ、とちょっとビックリしました。北京五輪の前までは一度もなかったことなので(笑)」
――ヨドバシカメラにはよく行くんですか。
「その時はテレビを買おうかな、と思って。プラズマの、ちょっと大きいのを。それで見ていたら声をかけられました(笑)。電気店はあまりお目当てのものがなくてもよく行くんですよ。電気店って楽しくないですか? 写真を撮るのも好きなんで、プロのレベルじゃないけど、ちょっと大きいカメラを買おうかな、とも考えているところです」
――それがオフの息抜きのひとつですね。ほかには?
「得意ではないですけど、実を言うとカラオケでは弾けちゃいますね(笑)。最近の十八番はやっぱりEXILEの『時の描片〜トキノカケラ〜』かな。彼らの声はけっこう高いので、私でも歌えるんです。基本的にシーズン中のオフは週に1日。丸井とかで洋服も買うこともあるので、やはり横浜駅周辺にはよく行きますね」
――ちなみに、金メダルは今どこに。
「寮の自分の部屋にあります。持ってきますね。ちょっと待っていてください」
<インタビューは日立ソフトウェアのソフトボール部の『球心寮』で行われました。部屋を出て数分後、黒いリストバンドを手にした山田選手が戻ってきました>
「お待たせしました」
――リストバンドにいつもはさんでいるんですね!
「この状態で部屋の中にポンと置いてます。EXILEのリストバンドなんです(笑)。大ファンで北京へもDVDを持参していきました!」
――試合の前にEXILEの曲を聴いて集中力を高めたとか?
「その時々によって違う曲でしたけど、よく聴いていたのはGReeeeNの『キセキ』でしたね。でも、本命はEXILEです(笑)」
――さて最後に今後の目標ですが、チームのHPの目標の欄には「世界一の外野手」と綴られています。金メダルを獲得し、もう達成してしまったのでは?
「さらに上、またさらに上、という思いでこれからもやっていきたいです。そして、ソフトボールにはホントにお世話になってきたので、その分、恩返しもしていきたいですね」
――その過程で2016年の夏季五輪におけるソフトボール競技復活を目指すこともあるわけですね。北京五輪の表彰式後、日本とアメリカ、オーストラリアの選手たちがホームベース付近にボールを使って「2016」の数字を記した光景が印象に残っています。
「あれはアメリカの提案だったんですけど、ソフトボールを五輪の競技に復活させようという思いはどの国の選手たちにも共通のもの。これからもお互いに協力しあって盛り上げていきたいと思っています」
――ちなみに、北京五輪金メダルの打ち上げというか祝勝会は。
「実はまだなんです。リーグ戦が終わってオフになったらあると思います。楽しみですね」
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