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【徹底検証】たらい回しで妊婦死亡 “最後の砦”に問題点山積 (4/4ページ)
厚労省内には「今回の事例では、複数の診療科にまたがる救急対応の難しさが象徴的に出たケースともいえる」という声もある。
今回のケースでは大規模な病院に搬送依頼がされ、それが断られているが、多くの救急患者の受け入れ先は、より小規模な病院。そこでは各科の医師で順番に救急医療の当番を回しているところも多い。救急の現場では、外科の医師が、内科の症状の患者を診ざるを得ないという現実も日常的にあるという。
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■東京の妊婦死亡問題 体調不良を訴えた妊婦(36)が4日、都立墨東病院など8病院に診療を拒否され、最終的に搬送された墨東病院で出産後、脳内出血の手術を受け、3日後に死亡した。赤ちゃんは無事。墨東病院は都指定の総合周産期母子医療センターだが、4日の当直は研修医の1人態勢だった。同病院と都は「当初は脳内出血と分からなかった。判断は妥当」と主張。受け入れを依頼した医院は「頭痛を訴えていると伝えた」と説明、頭部疾患をめぐる認識が食い違っている。