「過ちを犯した」――。米連邦準備理事会(FRB)のグリーンスパン前議長は23日、下院監視・政府改革委員会で開いた公聴会で、金融危機の震源となった米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)について、金融監督上の不備があったことを認めた。
4時間にわたる公聴会で、民主党のワクスマン委員長は前議長を「金融市場の規制緩和について最有力の支持者だった」と指摘。証券化商品を活用したサブプライムローンの膨張について「規制を求めなかった点において間違えたのではないか」などと厳しく追及した。
前議長は証券化商品の大半は金融機関のリスク管理上、うまく機能したと説明したが「金融機関の自己利益の追求が、株主や株主資本を最大限守ることになると思いこんだ点で過ちを犯した」と答えた。
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