常勤3人以下が6施設 周産期拠点病院の産科医厚生労働省は24日、産科医療の拠点となる全国の「総合周産期母子医療センター」のうち、常勤の産科医数が3人以下なのは東京都立墨東病院を含め6施設に上るとの調査結果を公表した。妊婦(36)が複数の病院に受け入れを断られ、いったん拒否した墨東病院で死亡した問題を受け、同日開かれた民主党の厚労部門会議で同省が明らかにした。 センターの運営に関する国の指針では「当直時でも複数の産科医の確保が望ましい」としており、会議では「3人で当直を回すのは困難」との指摘が出た。 調査は4月1日時点でセンターに指定されていた73施設(現在は74施設)を対象に実施。 常勤医3人は墨東病院のほか、群馬県立小児医療センター(群馬県渋川市)、大阪大病院(大阪府吹田市)、国立病院機構岡山医療センター(岡山市)、宮崎大病院(宮崎県清武町)の4施設。2人は富山県立中央病院(富山市)。 国立病院機構岡山医療センターでは、3人の常勤医だけで当直をこなすのは困難なため、地元の開業医に協力を求め、計7人態勢で当直業務をしている。 厚労省は各センターでどのように当直態勢を組んでいるのか、近く実態を調査する方針。 総合周産期母子医療センターは胎児集中治療管理室などを備え、ハイリスクの妊婦を受け入れる。地域での産科医療の拠点的役割が求められ、24時間態勢で運営されている。 墨東病院が妊婦の受け入れを拒否したのは土曜日で、当時、研修医が1人で当直勤務をしていた。
【共同通信】
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