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妊婦死亡:分娩数、前年度比3分の2減 07年度墨東病院

 脳内出血を起こした東京都内の妊婦(36)が8病院に受け入れを断られた後に死亡した問題で、最初に搬送を拒否した都立墨東病院(墨田区)での分娩(ぶんべん)数が07年度は438件で、前年度(1309件)の約3分の1にまで減っていたことが分かった。墨東病院の産科は今年7月から2人当直の体制が崩壊したが、昨年の段階から医師不足が深刻になり、拠点病院としての機能が維持できなくなっていたとみられる。

 墨東病院を運営する都病院経営本部が24日の都議会委員会で明らかにした。

 それによると、墨東病院は産科医不足のため06年11月から通常分娩の受け入れを休止し、リスクの高い分娩だけを受け入れていた。07年8月に通常分娩を一時再開したが、さらに医師1人が退職し、同10月から再び休止に追い込まれた。常勤医の定数は9人だが、定数を満たしていなかった。

 また今年7月以降は2人当直を維持している平日であっても、上席の医師が外部の非常勤の場合は、受け入れが難しいケースがあることを関係機関に通知していたという。

 中井敬三本部長は「産科医の確保については組織を挙げて取り組んできたが、不足の解消に至っていない。あらゆる手段を使って難局を乗り切っていきたい」と述べた。【木村健二】

毎日新聞 2008年10月24日 21時46分

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