「妊娠中に脳内出血を起こした東京都内の36歳の女性が今月4日夜、都立墨東病院(墨田区)など七つの病院に受け入れを断られ、約1時間20分後、最終的に墨東病院に搬送された後、手術を受けたものの、3日後に死亡していたことが分かった。墨東病院はリスクの高い妊婦に対応する「総合周産期母子医療センター」に指定されているが、産科医不足のため休日の当直医が1人体制となり、救急患者の受け入れを制限していた。」
いのちを生む人が、このような事で良いはずはない。
病院とは何をしているのか?採算だけを考えているからこのような事件がなくならない。これは、医師免許制度にも問題がある。
医師免許は、科別に免許が与えられているわけではない。産科も外科も整形も1枚の免許なのである。私は、産科の医師だけの問題ではなく、医師全体の問題であると考える。医師免許のあるものは、人を救うために何かをしなければならない。
自分が出来なければ、他の医師を紹介するとか。あらゆる手立てを尽くすべきである。しかし、手立ての前に受け入れないというのは、何ゆえか?
病人は、昼だけではない。24時間人間は病気と向かい合っているのだ。
国の指導が甘いことも大きな原因である。
いのちを生む人が、このような事で良いはずはない。
病院とは何をしているのか?採算だけを考えているからこのような事件がなくならない。これは、医師免許制度にも問題がある。
医師免許は、科別に免許が与えられているわけではない。産科も外科も整形も1枚の免許なのである。私は、産科の医師だけの問題ではなく、医師全体の問題であると考える。医師免許のあるものは、人を救うために何かをしなければならない。
自分が出来なければ、他の医師を紹介するとか。あらゆる手立てを尽くすべきである。しかし、手立ての前に受け入れないというのは、何ゆえか?
病人は、昼だけではない。24時間人間は病気と向かい合っているのだ。
国の指導が甘いことも大きな原因である。
・(人員・設備が足りない…などの)物理的問題で、(受け入れると犯罪になってしまうケースがある…などの)法的問題で「受け入れ不能」だからなんです。
●なんで「専門外だから」が断る理由になるの?
・「専門外の患者を受け入れるのは犯罪」という司法の判例(奈良心タンポナーデ事件)があるんです。
●ベッドが無いなら、廊下で治療すればいいんじゃないの?
・「設備不十分な状態で患者を受け入れるのは犯罪」という司法の判例(加古川心筋梗塞事件)があるんです。
・そもそも、「ベッド」「ベッド」って言われてますけど、病院でいうところの「ベッド」は、心電図とか、酸素マスクとか、呼び出し用ボタンとか、それを管理する人員とか、それら全て「込み」ですからね。もはや「ベッド」というより「設備」と言ったほうが適当かも。
●応急処置してから、他の病院に移すのは駄目なの?
・「応急処置の後、他病院に転送するのは犯罪」という司法の判例(上に同じく、加古川心筋梗塞事件)があるんです。
・救命中であった患者が「落ち着く」か「亡くなる」かのどちらかで、病院側に「空き」が出来たからです。
●有名人や金持ちだったら嬉々として受け入れるんじゃないの?
・西村真悟議員の息子の飛び降り自殺…アレも、重度のうつ状態で入院の必要があるとされながらも、「ベッドが無い」という理由で入院できませんでしたよね。もはや、コネやカネではどうにも出来ない程に、患者の受け入れが困難な状況なんです。
●ぶっちゃけ、人の命より金儲けのほうが大事なんでしょ?
・金儲けのほうが大事だったら、そもそも、不採算部門である救急なんて、最初からやりません。
●医師が足りないなら、海外から医師を呼んだらいいんじゃない?
・本国より遥かに待遇の悪い日本に来る理由が見当たりません。…というのも、実は、日本の医師の待遇は、諸外国のソレよりも遥かに悪いんです。
・ヘリを導入するにも、周囲の建物が邪魔で安全に飛べなかったり(ビルに激突、民家に墜落…の危険性あり)、ヘリポートのある(作れる)病院が少なかったり、騒音問題で導入を反対する住民がいたり…など、色々と問題が山積みなんです…。
・あと、ドクターヘリを必要とするほどの重症患者を扱う「3次救急」自体の数が減っていることも問題の一つとなっています。
●救急病院が急患を受け入れられないなら、救急病院を辞めちゃえば?
・現実に次々と辞め…ていうか、潰れていってるんです…。
・特に、重症患者を扱う「2次救急」、救急最後の砦である「3次救急」が減っていることが深刻な問題となっています。
・救急病院は、患者の緊急度の度合いによって「1次救急」「2次救急」「3次救急」と種別されています。
・「1次救急」は、入院や手術の必要が無い患者が対象、「2次救急」は、入院や手術が必要な患者が対象、「3次救急」は、1次・2次では対応できないレベルの重症患者が対象となっています。
・ここ数年、救急医療が不要なレベルの軽症患者が、夜間救急…特に「2次救急」「3次救急」に駆け込み、夜間救急がパンク状態になっている事が、深刻な問題となっています。
●2〜30件も断わられる事なんてあるの?
・大多数の救急が、マンパワー不足・キャパシティ不足のために、常にパンク寸前(or 本当にパンク)の状態に陥っており、2〜30件、いや、それ以上断られる可能性は、大いにありえます。
・また、過重労働で医師が倒れる、燃え尽きて退職…などで、救急を辞める病院も出ており、今後は「受け入れ不能」状態が加速、最悪、「たらい回せる病院」すら無くなり立ち往生…という事態もあり得ます。
まさか、彼らが鼻をほじって遊んでいたなんて思ってませんよね?
以前、不十分な体制だったのに「行き場がないなら」と善意で受け入れて結果的に救えなかった医師が、損害賠償責任を負う判決を受けました。これ以降、体制が整っていないのに受け入れるのは犯罪行為となりました。