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脳内出血を起こした妊娠中の女性が東京都内の8つの病院から受け入れを断られたあと死亡した問題で、厚生労働省は24日から、受け入れを断った病院に職員を派遣し、聞き取り調査を行うことになりました。
この問題は、東京に住む36歳の妊娠中の女性が、今月4日に脳内出血を起こし、都内の8つの病院から次々と受け入れを断られたあと、3日後に死亡したものです。
受け入れを断った病院の中には▽高度な治療ができる大学病院や▽リスクの高い妊婦を受け入れる総合周産期母子医療センターなど、「最後のとりで」ともいわれる医療機関も含まれていました。
事態を重くみた厚生労働省は、24日から受け入れを断った8つの病院に職員を派遣し、東京都の担当者とともに直接、聞き取り調査を行うことを決めました。
これまでのNHKの取材に対し、受け入れを断った病院は、▽新生児の集中治療室に空きがなかったり、▽当直の医師が別の患者の対応中だったりして受け入れることができなかったと答えています。
厚生労働省は当時の診療態勢やベッドの空き状況、それにほかの診療科との連携などについて詳しく聞き取り、問題が起きた原因を調べることにしています。
これに関連して、厚生労働省の江利川事務次官は、記者会見で「たいへん痛ましい残念な事案だ。厚生労働省としても、東京都と早急に打ち合わせをし、できればあすにでもいっしょに病院への調査に入りたい。女性が死亡した経緯や原因について、それぞれの病院がどういう情報を基にどう判断したのか、きちんと調べたい」と述べました。 |
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