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【スポーツ】

石井 陛下にプロ転向宣言

2008年10月24日 紙面から

 総合格闘技への転向が取りざたされている、北京五輪柔道男子100キロ超級金メダリストの石井慧(21)=国士舘大=が23日、赤坂御苑で開かれた秋の園遊会に出席し、天皇陛下の前で「次の五輪は目指しません」と断言、その後報道陣に完全否定するという一幕があった。

 陛下の前でついに本心がこぼれた!?−。「皇族を意識した」という紫色のネクタイで園遊会に出席した石井は天皇陛下に「次のオリンピックも目指されるんですか」と聞かれると、なんと「目指しません」と即答。続けて「ほかの方向へ行かれるわけね」と尋ねられ「はい、そうです」とうなずいた。日本国民の象徴であり、茶会に出席した時は「お会いしてうれしいし、幸せだった」という天皇陛下の前でキッパリと“転向宣言”をしてしまった。

 これまで石井は一部で総合格闘技への転向が報じられると、一度は「プロには行きません」と否定した。だが、6日に全日本柔道連盟の吉村和郎強化委員長が「自分の道を行けばいい。ロンドン五輪は考えられない」と強化の構想から外す意向を示すと状況が一変。7日に国士舘大で開いた会見では「総合格闘技に関しては、将来行ってみたいという興味はあるけど、卒業で今は頭がいっぱい。これから振り出しに戻ってゆっくり考えていきたい」と迷っていることを明かし、以後進路に関する話題を封印してきた。

 もっとも園遊会後は報道陣に「負けちゃうかもしれないし、分からないという意味。(目指さないとは)言ってません。口が裂けても言えません」と完全否定。だが、これらのやりとりの一部始終が公共の電波に乗って日本全国に流れてしまったのもまた事実。一時期沈静化してきた周辺が、自らの発言のせいで再び騒がしくなる事態は避けられそうにない。

 

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