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米航空防衛3社の7-9月期決算、国防総省の積極支出が下支えニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米航空・防衛大手3社の7-9月期決算は、引き続き国防総省の積極的な支出に支えられていることを示している。民間航空機市場は、経済情勢の悪化を乗り越えている。 ボーイング(NYSE:BA)は、今も続く国際機械工労組(IAM)のストライキの影響で、好調だったジェット旅客機部門が打撃を受け、38%減益となった。純利益は6億9500万ドル(前年同期は11億1000万ドル)、1株利益は0.96ドル(同1.44ドル)。 ストの影響で利益は1株当たり35セント押し下げられた。また航空機内のギャレー(調理室)の組み立て問題でさらに同25セント押し下げられた。 売上高は7%減の152億9000万ドル。民間航空機部門は16%減少した一方、防衛部門は6%増加し、総売上高の半分を超えた。 IAMのストは同社の財務見通しに暗い影を落としており、同社は業績見通しを明らかにしていない。 ただ、ジム・マクナーニー最高経営責任者(CEO)はアナリスト向け電話説明会で「今年は、80機の納入に遅れが出ているものの、ジェット旅客機の受注が取り消されたのは2機にとどまっている」と述べた。民間航空機部門の受注残は年初から8%増え2760億ドルとなった。 同社株の22日終値は、前日比3.49ドル(7.52%)安の42.91ドル。その後の時間外取引では上げに転じ、終値比0.68%高の43.20ドルで取引された。 ゼネラル・ダイナミックス(NYSE:GD)は、純利益は6億3400万ドル(前年同期は5億4600万ドル)と16%の増益、1株利益は1.59ドル(同1.34ドル)。売上高は、船舶部門や情報システム部門の収入が大幅に伸び、4.5%増の71億4000万ドルとなった。 同社は、ビジネスジェット機「ガルフストリーム」のほか、原子力潜水艦、イラクやアフガニスタンで使用された装甲車両などの製造を手掛けている。 売上高が最も大きかったのは、装甲車「ストライカー」を製造する戦闘システム部門。利益が最も大きかったのは、航空宇宙部門。 同社株の22日終値は、前日比1.01ドル(1.82%)高の56.49ドル。その後の時間外取引でも一段高となり、終値比1.28%高の57.21ドルで取引された。 ノースロップ・グラマン(NYSE:NOC)は、総売上高の3分の1以上を占める情報・サービス部門の成長に支えられ、純利益は5億1200万ドル(前年同期は4億8900万ドル)と4.7%の増益、1株利益は1.51ドル(同1.41ドル)。売上高は6%増の83億8000万ドル。 国防総省の最新の戦闘機プロジェクトを手掛ける航空宇宙部門は、7%増収・4%増益。 造船部門は減収減益となった。7-9月期中、同社と仕入れ先のメキシコ湾岸地域での事業は、ハリケーン「アイク」と「グスタフ」の影響を受けた。 ノースロップは今年、メキシコ湾岸の造船所で起きた海軍向け船舶の電気ケーブル配線の問題に関連して多額の費用を計上した。同社幹部によると、この問題は解決し、船舶のテスト航行を早める可能性があるという。ロナルド・シュガーCEOは、アナリスト向け電話説明会で「この造船プログラムの進ちょくには大変満足しており、この船舶を予定通り納入できるとの自信が高まっている」と語った。 また同社は通期の業績見通しを上方修正し、売上高については4億ドル引き上げ334億ドルとした。継続事業ベースの1株利益の予想レンジは、従来の4.90-5.15ドルから5.10-5.20ドルに引き上げた。 同社株の22日終値は、前日比1.07ドル(2.39%)高の45.91ドル。その後の時間外取引では下げに転じ、終値比0.42%安の45.72ドルで取引された。 -0- Copyright (c) 2008 Dow Jones & Co. Inc. All Rights Reserved. 米DJ記事一覧
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