【ソウル西脇真一】韓国の初冬の風物詩「キムジャン」(キムチの漬け込み)シーズンを前に、今年は自分で漬ける家庭が増えるとのアンケート結果が出た。キムチの本家といえども今や中国産が急増中だが、中国製食品への化学物質「メラミン」混入事件などを受け、食の安全に関心が高まったのが理由だという。
調査は韓国で56店舗を展開する「ロッテマート」が今月、自社ホームページを通じ実施。1457人のうち69.1%が「今年は自宅で」と回答。その半数以上が「食の安全」を理由に挙げた。一方「昨年、自宅で漬けた」は全体の58.3%。同社は今期の白菜仕入れ量を昨年の4割増しにする計画だ。
韓国でもメラミン混入事件などは大々的に報道された。キムチでも、05年秋に中韓のキムチから寄生虫の卵が検出され、両国間の非難合戦に発展した経緯がある。
だが、韓国農水産物流通公社によると、昨年9月から1年間の中国産キムチの輸入量は約17万6000トンで、前年同期より約3万2500トンも増加。年間消費量の1割以上が中国産とみられる。
毎日新聞 2008年10月23日 17時46分(最終更新 10月23日 19時56分)