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敷金・礼金ゼロ物件でトラブル相次ぐ 弁護団が110番

2008年10月23日

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 敷金や礼金なしで入居できるため「ゼロゼロ物件」と呼ばれる賃貸マンションをめぐり、家賃を滞納した入居者が貸主側からいきなり追い出されるトラブルが相次いでいる。本来、家賃滞納による強制退去は契約解除の通告後、物件の明け渡し訴訟で判決が確定して初めて可能となる。大阪弁護士会と大阪司法書士会の有志ら30人は「居住権や生存権を奪い、貧困層を食い物にするビジネスを根絶しよう」と「賃貸住宅追い出し屋被害対策会議」を結成。実態を把握するために29日、無料の電話相談会を開く。

 対策会議によると、ゼロゼロ物件は近年急増。都市圏の低所得者に人気が高い。入居時に保証会社と契約させられることが多く、家賃滞納で保証会社から強制的に追い出される例が目立つ。対策会議メンバーの木村達也弁護士は「正当な法的手続きを経ずに住居を奪うのは、借り主保護を目的とした借地借家法を無視した行為だ」と話す。

 大阪市東住吉区のゼロゼロ物件に入居した男性(26)は9月、引き落とし口座の残高不足で2カ月分の家賃を滞納した。約20日後、帰宅すると玄関ドアの鍵にカバーが取り付けられ、保証会社名で「無断立ち入り禁止」の張り紙がされていた。業者に頼んでカバーを外して室内に入ると、家電のコンセントがすべて引き抜かれていたという。17日、住宅使用の妨害行為差し止めを求める仮処分申請を大阪簡裁に起こした。

 電話相談会「賃貸住宅追い出し屋被害110番」は29日午前10時〜午後9時に専用電話(06・6361・0546)で受け付ける。(宮崎園子)

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