« (20.10.22) 有吉日枝(ひえ)神社の秋祭り | トップページ

(20.10.23) 金融危機と国家の破算 韓国が危ない

Map1  金融危機の影響でヨーロッパの弱い輪が次々に崩れ始めた。ウクライナ、ハンガリー、アイスランド、そしてトルコである。いづれも外貨導入による国の発展を目指してきたが、金融危機の影響で外貨が一斉に逃げ始めた。入ってくる金がないのに、一方で外債の返済がせまってくる。
わが国の外貨は底をついた。返す金はない。後はIMFの支援に頼らざる得ない国家の破算である。

 信じられないかもしれないが同じことが隣国韓国で起ころうとしている。年率5%程度の経済成長が続き、昨年までは貿易収支が黒字で、24兆円の外貨準備を持つ韓国が破産するとはとても信じられないが、破産の兆候が随所に出てきた。

 株価は一時2000ポイントを越えていたのに、今は1200ポイント程度で、40%も低下した。貿易収支は今年に入って赤字に転じており、08年度は11年ぶりに赤字になる。景気も下方修正され、目標の5%はとても無理で、1~2%成長を心配しなければならなくなった(韓国政府の見込みは3%後半だが、見込みが甘いと思う)。

 最も問題なのは、ウォンの対ドルレートで、ウォン安が止まらないことだ。1ドル900ウォンだったレートが、一時1480ウォンまで値下がりした。60%強の値下がりでアジアでは最も急落している。

 考えても見てほしい。今世界では不況の元凶はアメリカ経済と思われているのにドル対比で大幅なウォン安になってしまった。
アメリカより韓国の方がヤバイ」市場の評価だ。
日本では110円程度だった円が100円程度まで円高になっており、経済状況がしっかりしていれば必ずそうなる。

 今、韓国から資金が急速に逃げ出した。なぜだろうか。
1997年に韓国がやはり倒産してIMFの管理下に置かれたが、その原因は短期の外資を導入して国の発展を図っていたからだ。
借り入れた外資が短期債務だったため次々と期日が到来し、一方新規借入が出来なかったため、資金繰り倒産したわけだ。

 それから10年以上も経過し、韓国の屋台骨がしっかりしてきたと誰でも思っていたが、相変わらず短期の借り入れが多い
全体で40兆円対外債務があるが、1年以内に返済しなければならない借入金は外貨準備とほぼ同額の24兆円規模にのぼっている。
これじゃ、1年で外貨がなくなるじゃないか。マズイぞ

 経済が安定していれば借り換えが常に可能なのだが、外資は韓国を危険とみなして誰も貸してくれない。
9月に発行しようとした長期借入債券300億円の買い手が現れなかった。
なにしろ信用格付け会社ムーディーズが「韓国の銀行は格付け見通しがアジアで最もネガティブだ」と言っており、イギリスのファイナンシャルタイムズが「韓国はアジアで金融危機が伝染する可能性が一番高い国だ」言っている時に韓国の長期債を購入したら物笑いの種だ。

 中国情報によると困りきった韓国は日本と中国に8兆円規模通貨互換方式を提案したが、日本も中国も韓国を単独で助けることに乗り気でなく「やはり国際的な枠組みで解決しましょう」とIMFによる管理を勧めているという(ただし日本側の情報では日中韓の首脳会議を12月に開催するとなっている)。

 韓国経済については非常に悪いうわさ流れている

この9月に外債の返済資金が滞り、倒産一歩手前まで行ったという。韓国政府は背に腹は代えられず、持っていたリーマンブラザーズの株式を大量に売った。
韓国産業銀行リーマンブラザーズを助けるとの憶測が流れていたが、内実を知った韓国政府が早めにリーマンブラザーズの株式を売り払って逃げたわけだ。

 おかげでリーマンブラザーズは倒産して世界金融恐慌の引き金となった。米国は韓国の支援を当てにし、外債の償還に手心を加えていたがとんだしっぺ返しにあい激怒したという。
ポールソン財務長官は「債権回収を待ってやったのに、その見返りがこれか」と歯軋りした
』と言ううわさだ。
うわさはさらに続き「これでアメリカは韓国を見限った」ということになっている。

 うわさの真偽はともかく、今後の韓国経済の推移は以下の3つの指標が同時に悪化すれば確実に破産に向かっていると見て間違いない

① 貿易収支(韓国は貿易だけで食べている国で、日本のように資本収支が黒字ではない。貿易収支が赤字であると言うことは韓国経済の基礎が崩れていると言うこと)

② 株価推移(韓国の株価が低下すると言うことは、企業業績が悪いと言うより外資が逃げていると言うこと)

③ ウォンのレート推移(これが一番大事な指標で、さらにウォンが下がれば明確に外貨が逃げ出しており、短期外債の返済が出来なくなり、いわば資金繰り倒産すると言うこと)

 まったく韓国経済から目が離せなくなった。

金融危機に関する記事は、カテゴリー「評論 アメリカ経済」に入っております。

 

|

評論 アメリカ経済」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。