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(3)収益性分析
4、総資本回転率を分析する
 @総資本利益率と総資本回転率とは

 総資本利益率は、さらに「売上経常利益率」と「総資本回転率」という比率に分解することが可能です。 

 上式で、経常利益/売上高を売上経常利益率といいます。
 売上に占める経常利益の割合で、この割合を増やせば、総資本利益率も上がることもわかります。 
 そして、売上高/総資本が総資本回転率です。
 会社の総資本が何回転しているかがわかります。
 ここで1回転とは、投下資本が10億円とすると売上も10億円あったことを意味します。 
 

 A総資本回転率の分析手順とは

 総資本は、自己資本と他人資本の合計であるといってきました。
 ここで、貸借対照表を思い出してください。
 自己資本と他人資本は、貸借対照表の右側、「貸方」の中身です。
 一方、貸借対照表の左側、「借方」の中身は資産です。
 右と左は一致します。総資本は、全ての資産(貸借対照表の左側)の合計です。 
 

 Bいろいろな回転率を出してみよう

 いま、シートを販売する快適商会の総資産は10億円、経常利益は1億円とします。
 総資本利益率は、10%になります。
 売上高は、10億円で総資本回転率は1回転でした。
 総資産の中身は次の通りです。 

 快適商会では、調査の結果、棚卸資産を持ちすぎることがわかりました。 
 そこで同社は、売れ筋商品の分析と適性在庫の達成、滞留している在庫品の処分などを行い、棚卸資産を1億円にすることに成功しました。
 その結果棚卸資産回転率は次のように10回転になりました。 

それを受けて総資本回転率はこのようになりました。 
また、総資本利益率はこのようになりました。 
 こうした、在庫削減という経営努力の結果、快適商会の総資本利益率は、10%から14.3%に向上しました。 

 

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