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(5)安全性分析

7、ある金を返すのではなく、返すお金を作る

 @安全性確保のための基本姿勢とは

     会社の安全性を計る基本的な考え方は、流動比率にしろ、、固定比率にしろ、借金を返済するお金を持っているかという分析でした。
 しかし一番大切なことは、常に「ある金を返すのではなく、返すお金を作る」という姿勢ではないでしょうか。
 つまり、儲けることによってお金を作り、そのことによって財務体質をよくしていこうという考え方です。 
 

8、貸借対照表の盲点は時価と含み資産

 @貸借対照表は大化けするとは

    会計の本を読むと、「貸借対照表は会社の財政状態を表す」と書いてあります。
 ただし、貸借対照表には大きな盲点があることも覚えておいてください。
 「含み損益」の問題がそれです。
 今の会計原則は「取得原価主義」という考え方に基づいています。

 取得原価主義というのは、資産の帳簿価額(簿価)は、それを買った時の値段で計上し、その後の資産の相場(時価)が変化しても、簿価は変えないというやり方です。

 そして、このように帳簿上表現されない時価と簿価の差額を含み損益といいます。
 資産の価値が減少することについては、今の会計上のルールでは、帳簿上も価値を減らすことが可能です。

 固定資産の減価償却や、債権の貸倒引当金などは、基本的に資産の価値がその後減少した部分について、帳簿上も対応しようとする考えといえます。
 一方、資産の価値が上がった場合、土地などがよい例ですが、現行の会計ルールでは簿価は増やしません。
 その結果、貸借対照表に計上されている土地等の金額と、実際の時価とが著しく開いてしまっているケースもよくあるのです。 
 

 A含み益を加味して経営分析をとは

 「含み益を加味したところで、会社の収益性は影響を受けない」ということです。
 いくら土地などの含み益がたくさんあっても、収益性が悪い会社はやがてそれを食いつぶしてしまいます。
 含み益が大きいからといってすぐに安心してしまうのはまちがいのもとです。 

 

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