商売は、商品を仕入れて店先に並べることからスタートします。 そしてこの仕入代金を現金で支払うためにはそれなりのお金が必要となります。
さて、そこでお金に再び出会うのは商品が売れた時です。 すると、商品の仕入代金を支払ってから、商品の販売代金を回収するまでの間は、お金が回収されない状態が続くことになります。
これが、「タイム・ラグ」です。 もし、商売を続けていくのであれば、売れた数だけ商品を補充しておかなければなりません。
そうするといったん帰ってきたお金が、またすぐに出ていってしまいます。 このように年中出たり入ったりと不良娘のように忙しい資金を「運転資金」と呼びます。
運転資金は、仕入代金のほかに、家賃や人件費のような経費の支払いにもあてなければなりません。 販売価格は仕入価格に利益を乗せていますので次第に利益の分のお金が残るようになってくるはずです。ところが、実際はそううまくいきません。
商売が軌道に乗ってくると、より多くの売上を上げるために、より多くの仕入をしますので、やっぱり何らかの方法で資金を補充していかなければなりません。
B固定資金は放蕩息子とは 商売を始めるには、商品の仕入をする前に、まず、店舗がなければ商売を始めることができません。 店舗を構えるには、保証金を払ったり、内装工事をしたり、お金が出て行くものです。
こうした店舗をもつために使った資金は、いつになったらお金と再開できるのでしょうか。 残念ながらいつになるかわかりません。 帰ってこないと諦めておいた方が賢明です。 運転資金は、商品が売れる都度、手元に戻ってきますが、これらの資金は商売を続ける限り、ほとんど手元に戻ってきません。
これは、まさに放蕩息子です。 いつまでも戻ってきませんが、丈夫で長持ちという特徴があります。 内装工事代金のようなお金は、多額にかかる反面、一度支払うと長期間にわたって使い続けることが可能です。
しかし、とにかくいつ帰ってくるかわからない状態で、お金が出て行くのですから、これも何らかの方法でお金を補充しておかなければなりません。 このような資金を「設備資金」とか「固定資金」と呼びます。
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