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(2)貸借対照表・損益計算書の仕組み
4、勘定科目や流動・固定の分類ルール

 会社の資産には実に様々なものがあり、その数も膨大なものになります。
 そこで、資産、負債(他人資本)、純資産(自己資本)について分類のルールを定めて、まとめることになっています。

 例えば、事務机や椅子、LANサーバなどは「器具備品」として一つにまとめて合計金額で表示します。
 このような分類するときの名称 を「勘定科目」といいます。
 (勘定科目については会社法などの法律によって定められています。) 
 

 @流動・固定とは

 図を見ていただくと貸借対照表はもう1つ重要なルールに従って作成されています。
 すなわち、資産を「流動資産」と「固定資産」、負債を「流動負債」と「固定負債」とに大きく分けています。

 実は、この流動と 固定という分類には非常に重要な意味があります。
 というのも、貸借対照表を利用して財務内容の分析を行なう場合、最も基本的な役割を果たすからです。 
 

 A現金との距離とは 

 会社の財産の中で最も基本的な財産は何かといえば、やはり現金でしょう。
 現金以外のすべての資産は、現金で買ったか、預金や貸付金のように現金が姿を変えたものとみることが出来ます。

 そしてすべての資産は経営活動を通じて、再び現金として帰ってきます。

ここで、【製造業の例】で説明してみましょう。 

 製造業は、現金で購入した材料を機械などで加工して製品を作り、これを販売します。
 販売した製品は売掛金という債権に変わり、いずれ現金や預金として回収されます。

 現金は、このような循環運動を繰り返しており、すべての資産はこの環の中のどこかに位置していることになります。
 つまりそれぞれの資産によって現金化までの距離が異なるのです。

この現金化までの距離によって流動か固定かを区分するのです。 
 ※流動資産とは、決算から1年以内に現金化されるものをいいます。
 ※固定資産とは、流動資産より長いものをいいます。 (1年超)
 ※流動負債とは,決算から1年以内に支払わなければならない負債をいいます。 
 ※固定負債とは、流動負債より支払の長いものをいいます。(1年超)
   これを「ワン・イヤー・ルール」と呼びます。 

 

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