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2、決算書を解剖すると 
 @決算書の中身とは

 一口に決算書と呼びますが、実際には決算書にはいくつかの書類から成り立っています。
 すなわち、決算書とはそれらの報告書類の総称ということになります。

 「貸借対照表」「損益計算書」「株主資本等変動計算書」「注記表」「事業報告」この5種類から成り立っている。
 場合によっては「製造原価報告書」を含めて6種類とするケースもあります。
 また最近は米国にならって大会社については「キャッシュフロー計算書」が加えられるようになってきました。 

 

  A損益計算書と貸借対照表とは

 決算の最大の目的は、その事業年度における利益の計算にあります。
 この利益の計算に関する役割を担っているのが損益計算書です。

 ただ利益の金額だけさえわかればよいというなら「今期の利益はOOO万円でした。」で済んでしまいますが、これでは、資本家の納得を得られそうにありません。

 やはり売上・経費がどのくらいかかって、そのうち人件費がどのくらいといった具合に、詳しい説明が必要です。そこで、損益計算書でその辺を報告するわけです。

 ところで、商売が順調に拡大していくと資金が足りなくなって借金をするケースが出てきます。
 また、当初の元手が現金だったとしても、1年間の商売を通じて手形をもらったり、預金をしたりと、財産の内容は日々変化していきます。

 資本家としては自分が拠出した元手がどんな状態にされているかを知りたくなってきます。
 そこで、財産の状態を報告するために貸借対照表が作成されます。
 (損益計算書・貸借対照表は所定の様式に基づいて作成されます。) 

 B事業報告と株主資本等変動計算書とは 

  ただ単に決算書といったときは、損益計算書と貸借対照表、時にはキャッシュフロー計算書を含めた3種類だけを指します。しかし、よりわかりやすく説明する役目を担っているのが事業報告です。

 事業報告には、今期の営業の状況や今後の見通し、経営課題などが文章で書き表されています。

  最後に、資本家の究極の楽しみである利益の分配について報告するためのものが株主資本等変動計算書です。

  株主資本等変動計算書には、会社の利益をどれだけ資本家に分配し、どれだけ社内に留保するかといったようなことが書かれています。

 Cキャッシュフロー計算書とは

 最近キャッシュフロー計算書という言葉を聞くようになりました。
 儲かったかどうかは損益計算書でわかります。現金があるかどうかは貸借対照表でわかります。
 この2つの決算書で会社の状態はほぼわかるのですが、キャッシュフロー計算書はお金(キャッシュ)が増えたか、どんな活動からお金が増えたかを見る計算書です。

 儲かっていればお金が増えると思いがちですが一時的ですが、増えない場合があるのです。
 そのお金の動きを知るのがキャッシュフロー計算書なのです。

 

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