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【集う】チベット・モンゴル・ウイグル3民族連帯シンポジウム(18日、東京都文京区の拓殖大学)

2008.10.23 20:03
民族の旗を背に、支援を訴えるシンポジウムの参加者民族の旗を背に、支援を訴えるシンポジウムの参加者

 現在、中国の一部に組み込まれているチベット(チベット自治区など)、モンゴル(内モンゴル自治区)、ウイグル(新疆ウイグル自治区)。これらの地域に住む人々は本来、漢民族とはまったく違う民族であり、違う言語、宗教、文化を持っている。だが、中国は「密接不可分の一部」として、強権的な同化政策を進め、自由、独立を求める政治活動はもちろん、自民族言語による教育や宗教活動も厳しく制限してきた。3民族合同の抗議集会が行われるのは世界でも初めてのことである。

 世界ウイグル会議副総裁のセイット・トムトルコ氏は、「私たちはただ、先祖からの土地で自由に暮らす権利を取り戻したいだけなのだ。それは人間の、当然の権利ではないか。日本人も力を貸してほしい」。モンゴル自由連盟党幹事長のオノホルド・ダイチン氏は、「文革以降、内モンゴル自治区の幹部ポストのほとんどが漢民族に奪われてしまった。中国共産党の支配下に置かれているモンゴル人もいることを、自由、人権を求める運動が行われていることを知っていただきたい」と訴えた。

 評論家の宮崎正弘氏によると、中国共産党政権による支配の方法は、3つの地域に共通しているという。民族の言葉や歴史教育を取り上げて民族の記憶を失わせる▽この地域に豊富な鉱物資源や水資源を奪う▽宗教弾圧を行う▽民族の若い女性と漢民族との婚姻などによって同化を進める−といった方法である。

 確かにこの3民族が団結すれば、中国には大きな脅威になるのは間違いない。国際政治学者の藤井厳喜氏は、「今日の会合は歴史的な意味を持つだろう。日本が、内陸アジアに位置するこの地域を支援し、連帯を強めることは、中国への牽制(けんせい)になる。日本の国益にもかなうことだ」と指摘する。

 もちろん、日本政府にそれだけの外交センスと度胸があればの話だが…。(喜多由浩)

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民族の旗を背に、支援を訴えるシンポジウムの参加者
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