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18行頭取ら、苦し紛れの自己救済策を発表

 韓国の銀行18行の頭取が共同で、政府の支給保証と流動性(資金)支援に合わせ、危機克服のための自己救済策を発表した。

 しかし、すでにいくつかの銀行によって発表された内容を繰り返す水準にとどまっている上、実行することが決まった案や具体的な計画が見られないなど、「恩着せがましいにもほどがある」と批判する声もある。

 頭取らは22日、ソウル市中区明洞の銀行連合会館で会議を行い、▲役員の減俸と営業コストの削減▲来年6月末に予定されている中期貸し出しの満期を延長するよう努力すること▲原価削減努力を通じて住宅担保貸出の金利を引き下げること-などの内容の決議文を発表した。

 銀行別には、ウリ金融グループがグループと系列会社の役員を中心に10%の減俸を行うほか、重複している店舗の統廃合、予算の縮小運営などの措置を取ることを明らかにした。またウリ銀行は、役員のほかに本部長に対しても5%の減俸を行う予定だ。このほか農協中央会も、役員や幹部職員、子会社の役員を中心に10%減俸することにした。

 これに先立ち、ハナ金融持株会社や企業銀行、国民銀行、新韓銀行なども、役員の給料を5-15%削減することにした。

 しかし今回の決議文は、新たな内容に乏しく、不充分と指摘されている。特に役員の減俸については、今月21日に李明博(イ・ミョンバク)大統領が「銀行が高賃金構造を維持したまま、政府の支援を引き出すというのは妥当でない」と明らかにした直後に、都市銀行があわてて発表した内容だ。さらに、中期貸し出しの満期延長も、最近発表された政府の中小企業支援策に盛り込まれていた。

 また頭取らは、各銀行の職員が自発的に賃金据え置きに参加するよう呼び掛けるという。しかし、これに金融労組が反発しており、職員の賃金据え置きは難航する見通しだ。

 これについて、金融委員会の関係者は「各銀行は、どのような方法でこうした案を実行していくのかについて、いまだに明らかにしていない。今後の動き(銀行が何を実践していくのか)を見守っていく必要性がある」と話した。

李敬恩(イ・ギョンウン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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