新型インフルエンザの発生に備え、広島県は二十二日までの二日間、県庁で防疫訓練会議を開いた。発生時の役割分担や感染の拡大を防ぐ態勢づくりについて意見を交わした。
県内の保健所や市町から約五十人が参加。二十二日は庄原赤十字病院の感染管理認定看護師、山根啓幸さん(31)らが、行政や医療機関などの連携が進む庄原市での取り組みを説明した。
山根さんらは感染が疑われる患者を隔離する「発熱外来」での受診、患者の搬送といった訓練の様子などを紹介。一方、看護師らへのアンケートで、感染の拡大時に「働かない」と答えた人が「働く」を上回るなど医療従事者の確保の難しさも報告した。防護服の着脱訓練など実習もあった。
県健康対策課は「医師の確保や、都市のインフラを担う企業との連携など協力体制を広げていきたい」としている。(明知隼二)
【写真説明】防護服の着脱訓練に取り組む参加者
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