大田市立病院で安易な救急外来利用が増加し「このままでは大田市の救急医療体制が崩壊する」と、竹腰創一市長を陣頭に市議会議員、市立病院職員ら約30人が22日夕、市内3カ所のスーパーマーケットで、買い物客らにチラシを配布。初の直接行動で市民に理解と協力を求めた。
大田圏域の中核医療を果たす市立病院では、時間外診療の80%は救急性のない軽症。「昼は待たされる」といった利己的な理由などで、安易に救急外来を訪れる「コンビニ受診」も目立ち、同病院の救急医療体制を根幹から揺さぶっている。
先月には、大田市医師会が「まず相談できるかかりつけ医を持とう」と、救急医療体制保持に全面協力を表明。行政サイドでも「疲弊した医師や看護師の離職を招けば、救急外来閉鎖の恐れがある」として、市長以下トップが街頭キャンペーンに打って出た。11月と12月にも行う。【船津健一】
毎日新聞 2008年10月23日 地方版