桑田佳祐「ＡＡＡ」でひとり紅白歌合戦

　バンド活動を無期限休止したサザンオールスターズの桑田佳祐（５２）が、パシフィコ横浜大ホールで「ＡＡＡ（アクト・アゲンスト・エイズ）コンサート」（１１月３０日〜１２月２日）を行うことが２０日、発表された。ソロとして１０回目となる同ライブタイトルは「昭和八十三年度！ひとり紅白歌合戦」。過去のＮＨＫ紅白歌合戦を彩った曲を中心に構成し、アイドルから演歌まで桑田が１人で歌い“合戦”するという。
　桑田はこれまで、ＡＡＡコンサートで「英ロック」「昭和歌謡」「エリック・クラプトソ」など、趣向をこらした特別メニューを行ってきた。ソロとして１０回目の参加となる今年は「昭和八十三年度！ひとり紅白歌合戦」。年号が続いていれば今年が「昭和８３年」だったことから命名された。内容は過去５８回の紅白で歌われてきた３０００に及ぶ曲の中から、桑田が自ら歌い白組と紅組の攻防戦を繰り広げていく。現在、選曲の真っ最中で、ムード歌謡、グループサウンド、フォーク、ニューミュージック、アイドル、演歌、Ｊポップなど、幅広い年代とジャンルの曲が候補に挙がっている。
　桑田は幼少時代、レコード大賞と紅白を見ながら新年を迎えていた１人だった。大みそかに登場する数々のスター歌手は、ビートルズやエリック・クラプトンら洋楽歌手と同様、桑田の音楽活動の基礎にもなっているという。サザンとして過去に３回紅白にも出場した。７９年の「いとしのエリー」、三波春夫をほうふつさせる衣装で現れた８２年の「チャコの海岸物語」、８３年の「東京シャッフル」も候補の対象になるはずだ。
　演出面の詳細はまだだが、サザンのライブでは凝ったカツラをかぶったり、かんざしをつけたりして驚かすが、小林幸子や美川憲一を参考にした？　ユニークな衣装も見どころとなるかもしれない。公演は３日間で１万３５００人を動員予定。すでに、ラジオ番組で示唆していたが、今年はサザンオールスターズの年越しライブが行われないことが正式に決まり、９月のテレビ出演を最後にバンドの活動休止期間に入った。ＡＡＡという啓発活動の中ではあるが、桑田が大みそかの風物詩を１カ月早く演出する。