中東の湾岸産油国が相次ぎ政策金利を引き下げた。イスラム教徒の多い中東諸国には、イスラム教の教義に沿って利息などを禁じた「イスラム金融」があるが、実は併存する日米欧などと同じ通常型が金融システムの大半を占めている。
イスラム教は金銭貸借に伴う利息や飲酒、賭博などの行為を禁じている。こうした教義に厳格でありたい組織や人々の支持を受けて市場を広げているのがイスラム金融だ。利息ではなく、利益や賃貸料などの形で資金を融通し、イスラム教で認められた分野にしか投資しない。オイルマネーの急増に伴ってイスラム金融の資産も世界で1兆ドル規模に増えたとされる。(ドバイ=松尾博文)(07:00)