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パキスタン:IMFに支援を要請 債務不履行、危機高まり

 【ニューデリー支局】国内の治安・政情不安と世界的な金融危機の影響で、パキスタンが債務不履行(デフォルト)に陥る可能性が高まり、同国政府は21日、アラブ首長国連邦のドバイで緊急融資について国際通貨基金(IMF)と協議を開始した。

 英フィナンシャル・タイムズ紙によると、パキスタンは総額100億~150億ドル(約1兆~1兆5000億円)の融資を求めている。半分はIMF、残りは世界銀行やアジア開発銀行などに拠出を要請。中国からの支援も求めている。

 パキスタンでは、ムシャラフ前大統領が米大手銀行出身のアジズ氏を首相に据えたのに対し、人民党のギラニ現首相は5月以降、財務相ポストを他の閣僚に兼任させたままとするなど、危機への対応が遅れていた。

 イスラム原理主義勢力を抱えるパキスタンで、債務不履行を機に経済が混乱すれば、9月に発足したばかりのザルダリ政権は危機に陥り、原理主義勢力が力を伸ばす恐れもある。一方で米国主導のIMFが融資の条件として厳しい経済改革を求めれば、国民の反米意識を刺激して混乱が深まる可能性がある。

毎日新聞 2008年10月23日 東京朝刊

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