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【静岡】静岡空港 高さ制限超す土地が存在 国、準備書面で認める2008年10月23日 建設中の静岡空港(島田市、牧之原市)西側の私有地に航空法の高さ制限を超える立ち木が残っている問題に関連し、この立ち木とは別に、高さ制限を超える土地が存在することが22日、明らかになった。事業主体の静岡県はこれまで、土地について言及していなかった。 県は航空機の安全な運航を図るため、滑走路を暫定的に短縮して運用する方針をすでに固め、追加工事のため来年3月の開港が遅れる公算が大きくなっている。滑走路を完全に運用するには、立ち木の伐採だけでなく、これらの土地の整地も必要となる。新たな問題が浮上したことで、事業のずさんさや県の隠ぺい体質への批判がさらに強まりそうだ。 空港反対派の地権者らが国を相手取り、土地収用をめぐる事業認定取り消しを求めた行政訴訟で、国が静岡地裁に提出した今月17日付の準備書面の中で、事実関係を認めた。30日の口頭弁論で陳述する。 地権者によると、問題の土地は島田市湯日の台地で、滑走路の西端から約1500メートルの私有地。約40本の立ち木の東側にほぼ隣接し、雑草などが生えている。高さ制限を超えている部分の面積や高さは、測量が行われていないため不明。 この土地をめぐっては、行政訴訟の6月の口頭弁論で、地権者が「目視でも容易に確認できるほど制限表面を超える高さの土地が残っている」と指摘していた。 国は今回の準備書面で、高さ制限を超える土地や立ち木の存在を明確に認め、「事業認定時に存在していたことが推認される」と述べている。 地権者の代理人弁護士は、土地と立ち木が見逃されてきた原因として、高さ制限の範囲を確認する県の航空測量にミスがあった可能性を指摘。「裁判と県民に対する説明のどっちが大切なのか。県はミスを隠そうとして、土壇場になって窮余の策を講じる体たらくになっている」と批判している。 県は立ち木対策として、全長2500メートルの滑走路のうち、立ち木のある西側の数百メートルを当面は使用せず、滑走路に航空灯火を再配置する追加工事を行う方針を固めている。
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