離婚した妻の娘の少女(15)に繰り返し性的暴行を加えたとして、強姦(ごうかん)と児童福祉法違反の罪に問われた中央市の派遣社員の男(45)の初公判が22日、甲府地裁(渡辺康裁判長)であった。検察側は「本来保護者となるべき義父という立場を利用し、被害少女の人生を踏みにじった犯行は、精神的殺人に等しい」として懲役15年を求刑し、即日結審した。判決は11月6日。
男は05年8月~08年5月、少女に性的暴行を繰り返したとして起訴された。
しかし、検察側の冒頭陳述によると、男は起訴事実以外にも、少女が9歳だった02年ごろから、家族が寝静まった後に少女の部屋でわいせつな行為をするようになり、性的虐待は約6年間に及んだ。
男は少女の姉にも同様の行為をしており、04年に姉が母親に被害を訴えたことから夫婦は離婚。しかし、離婚後も男は頻繁に元妻宅を訪れ、少女への行為をやめなかったという。少女が今年6月、学校の教師に相談して発覚。検察側は「(発覚したら)家族がばらばらになってしまうと思い、誰にも言えなかった」という少女の供述調書を読み上げた。【曹美河】
毎日新聞 2008年10月23日 地方版