2008年10月23日 9時19分更新
C型肝炎の患者らが血液製剤の投与で感染したと国を訴えている薬害肝炎訴訟で、ことし6月に提訴していた岡山県の40代の女性患者が22日、国と和解し、法律に基づいて2000万円の給付金が支払われることになりました。
岡山地方裁判所で22日、国と和解したのは、血液製剤フィブリノゲンの投与でC型肝炎ウイルスに感染したと訴えていた岡山県内に住む40代の女性患者です。
この女性患者はことし6月、ほかの患者ら3人とともに国などに損害賠償を求めて提訴していました。
薬害肝炎岡山弁護団によりますと、22日、岡山地方裁判所でこの女性患者と国との間で和解が成立し、国などから2000万円の給付金が支払われることになったということです。
薬害肝炎訴訟をめぐっては、今年1月、国が責任を認めて被害者に給付金を支払う救済法が成立していて、岡山地裁でこの法律に基づいて和解が成立し、患者が救済されるのは今回が初めてです。
法律に基づいて救済を受けるためには、患者側がカルテなどで血液製剤の投与を証明する必要がありますが、この患者は昭和62年の出産時に投与されたことが病院のカルテで確認されたということです。
弁護団では「今後もまだ和解していない原告や法律の対象とならない肝炎患者の救済を国に求めていきたい」と話しています。