「首相の血統 vs. 食料の血統」【女三人かしまし牧場物語】第7話

秋もいよいよ深まり、食欲をますます爆発させている、お馴染み三人娘。
しかし、食いしん坊の「モー子」、セレブOL「ロデオ美」、ブランド大好き「ルイ」は、一年で最も楽しみな食欲の秋なのに浮かない顔。事故米問題で食生活が不安だらけなことに憤慨しているのだ。
さらに、日本国内は政争がまさに、“かしましい（＝うるさいの意）”情勢だが、年末に向けて、食の安全は確保されるのだろうか、と心配する三人。とはいえ、久しぶりに囲んだ宴席で、しゃぶしゃぶ肉をつまむお箸が止まる様子もないようで…。

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　ルイ：今年ほど、ネガティブな食のニュースが続いた一年もないわよねぇ…。

　ロデオ美：確かに！　今年はあと2ヵ月あるけど、中国製の冷凍食品・ブランド牛偽装・事故米…、どれも解決しそうにないわねぇ…。去年も賞味期限や食品表示の偽装といった事件も多かったけど、2008年はより悪質になった気がするわ。

　モー子：（ムシャムシャ…　しゃぶしゃぶ…）
　ホントに困っちゃうわね。私みたいにたくさん食べる人ほどリスクが大きいなんて、これまでの大食いに罰が当たったのかしら…（泣）。

　ルイ：…と言いつつも、絶対に“しゃぶしゃぶする”手は止まらないのよね、モー子は…。

　ロデオ美：まぁ、モー子は食べられるうちに食べておこう、っていう哲学があるのよね。自分の生き方を貫く、ってステキなことよね〜。

　モー子：ロデオ美ったら、心がこもってなーい（笑）。（ムシャムシャ…　しゃぶしゃぶ…）

　ルイ：私は、食べ物も心配だけど、何より騒動の影響で、好きなお酒まで飲めなくなるなんて、さすがに想像できなかったわよ。

　ロデオ美：そうねぇ。事故米があるってことは、事故小麦も事故ブドウも発覚するんじゃないか、なんて想像して怖くなっちゃった…。そうしたら、ビールもワインも飲めなくなっちゃーう…。

　モー子：それなら、なおさら、いまのうちに食べて、飲んでおかなきゃ…。（ムシャムシャ…　しゃぶしゃぶ…　ゴクゴク…）

　ロデオ美・ルイ：（結局、モー子は理由は何にせよ、食べ続けてるわね…）

　ロデオ美：食する側は常に受け身だものねぇ。メーカーや業者や検査する国に期待しても、問題は後を絶たないしねぇ。この前、食料不安を特集した『ショック！　食！！』っていうテレビ番組を見たんだけど、異常に安い商品には危険が潜んでいるから気をつけましょう、なんてまとめで、ガッカリしちゃった。そんな判断基準なんて曖昧だし、結局消費者って無力なんだなぁ、って思ってね。

　ルイ：うん。新しい総理大臣には、農林水産省改革で厳しい対策を打って欲しいわねぇ。

　ロデオ美：今日の新聞にも書いてあったけど、首相といえば、“血統の良さ”、っていう切り口でも話題よね。

　モー子：そもそも、首相を生む自民党の世襲率が過半数を超えている、とか、歴代首相も首相候補も2世・3世ばかり、とか批判の糸口としてだけどね。私は、人間の血筋うんぬんっていう話は、どうもうさん臭い気がしちゃうけどね。

　ロデオ美・ルイ：（モー子が珍しく、政治ネタ…!?）

　モー子：私が言いたいのは、食べ物の“血統”は大事、って話なのよ！

　ロデオ美・ルイ：（やっぱり…。巧妙に食の話にこじつけてきたわねぇ）

　モー子：競争馬だとサラブレットとか“良血”が影響する最たるものだけど、食用牛なんかは個体としてどの“血筋”か、というよりも、安全の連鎖ができているか、ということの方が重要なようね。
　つまり、きちんとした環境で生まれ、きちんとした環境で育ってきている牛さんの子であり、孫であり…っていう連鎖ね。

　ルイ：なるほど。どんなに立派な“血統”の牛さんも、怪しい環境や飼料で育ったら、美味しいお肉になるわけないものね。

　モー子：「黒毛和牛牧場には、繁殖農家と肥育農家がある」という話をした時も言ったけど、やはり、繁殖から育成、飼育を首尾一貫しておこなっている、一貫生産体制が再評価されてきているのね。日本では、黒毛和牛の農家間の移動は頻繁にあるんだけど、こんなご時世だからこそね。

　ロデオ美：決め手は「一貫生産体制をとっている牧場」という“血統”なのね。

　ルイ：なるほど。それにしても、モー子の大食いの“血”、子どもに遺伝しないといいけどねぇ（笑）。

「安愚楽牧場：日本初の一貫生産体制をとっている牧場」

日本最大級の黒毛和牛牧場である安愚楽牧場では、1981年の創業以来、美味しい黒毛和牛を安心して食卓に届けるため一貫生産体制を軸とした大規模牧場経営をしています。
この仕組みをさらに安定的に進めるために「黒毛和種牛委託オーナー制度」を導入しています。
安全に和牛を飼育する安愚楽牧場の志に賛同した消費者の皆様に応援いただき、利益を還元していく仕組みで、預託法に則り運営をしてきた結果、現在、約3万人のオーナーに支援いただいています。食の安全が叫ばれる中、国内の生産を応援し、中長期的なライフプランに組み込んでいただける本制度を、是非知ってください。

・安愚楽牧場　黒毛和牛オーナー制度について

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