体調不良を訴えた東京都内の妊婦(36)が都立墨東病院(墨田区)など7カ所の病院に診療を断られ、最終的に救急搬送された墨東病院で出産後、脳内出血の手術を受け、3日後に死亡していたことが22日、分かった。赤ちゃんは無事だった。
墨東病院は、緊急対応を必要とする妊婦や新生児を受け入れる「総合周産期母子医療センター」として都が指定した医療機関。妊婦が搬送された今月4日の土曜日は研修医1人が当直していた。
都と病院は記者会見で「当直医は当初、脳内出血とは分からなかった。分かっていれば最初から受け入れていたはずで、一連の判断は妥当」と繰り返した。
一方、墨東病院に受け入れを依頼した江東区のかかりつけの産婦人科医院長も会見し、当初の妊婦の容体について「(病院に)七転八倒している状況を伝えた。頭を抱えて『痛い、痛い』と言っていると伝えた」と説明。双方の認識に食い違いがあることが判明した。