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【福井】ハンセン病の差別体験語る 元入所者協議会長の高瀬さん2008年10月23日 ハンセン病について理解を深めている小浜市の若狭東高校で二十二日、同校と交流を続けている全国ハンセン病療養所入所者協議会元会長の高瀬重二郎さん(85)を招き、人権講演会「人権桜の木の下で」が開かれた。 高瀬さんは高浜町出身で、岡山県瀬戸内市の国立療養所「長島愛生園」の自治会長。交流は小浜市社会福祉協議会の呼び掛けで、生徒らが二〇〇五年三月に療養所を訪問したのを機に始まった。 講演会は、こうした経緯を踏まえ、生徒らの人権意識をより高めようと、一年生百七十六人を対象に実施。〇五年十一月に、先輩たちが正門前に植樹したシンボルの桜の木の前に集まり、偏見と差別に苦しんだ高瀬さんの話を聞いた。 一九六二(昭和三十七)年の入所以来、四十六年間に及ぶ療養所の生活で、子どもを持つことさえ許されなかった暮らしや、帰省した際に家族から戸籍を抜くよう促されたつらい過去を紹介。 一方で、「桜は(私が)ここへ帰ってくる根拠として植えた、と生徒のみなさんから言われた時はうれしかった」と素直な気持ちを打ち明けた。 生徒を代表してあいさつした今川寛章君が「一人の人間として成長できればいいなあと思う」などと講演の感想を述べ、角谷実穂さんが花束を手渡した。この日の内容は、今後に生かすために放送部員が撮影した。 (池上浩幸)
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