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保育園にも行ってみる。

NINA / 2008.10.22 23:21 / 推薦数 : 0
つい昨日の記事で,とある高校を訪れた話を書きましたが,また別の日には保育園を訪ねる機会がありました。

こちらは,自分のこどもがお世話になっている保育園。
要は参観日みたいなかたちでお邪魔しました。

園内で,また園外で,こどもたちがどんな遊びをしてどんなふうに過ごしているのか。
遊びの時間や食事,お昼寝の時間を含めて数時間,こどもたちと一緒に行動しながら様子を見させていただく機会だったのです。

率直な感想ですが…,
保育士さんって本当にものすごく大変なお仕事だということがよくわかりました。

我が子でもないこどもたちが大勢それぞれ好き勝手に過ごしているなかで,よいことがあればすかさず褒め,危ないことがあれば素早く駆けつけて対処し,ダメなことはきっちり叱り,…その合間に歌を歌ったり,絵本を読んだり,給食を食べさせたり,オムツを替えたり,寝かしつけたり。

文字どおり「片時も休めない」ほどの忙しさ。よほどの使命感かよほどの適性がないと,とても続けられそうにないお仕事にみえました。

…なるほど,どおりで診察室でお会いする保育士さんの多くは,燃え尽きてエネルギーが枯渇した状態にみえるわけだ…。

精神的にも肉体的にも保育士のお仕事でくたくたになっている/なってきたにもかかわらず,
「こどもたちが待ってるから早く復職したいんです」
「保育士の仕事は大好きだから,絶対に辞めたくない」
などとおっしゃる先生が多いので,まずは「とにかく少し元気がわいてくるまで焦らずしっかり休んでいきましょう」と説得するのが私の最初の仕事のように思います。

子を持つ親の立場からすると,こんなに一生懸命自分のこどもの面倒をみてくださる保育士さんがいらっしゃるということは本当にありがたいこと。
でも,精神科医の立場から見ると,できればそんな無理をしていただきたくなかったり。

以前診させていただいたある保育士さんは,園児たちの前で上手に折り紙ができるように前日に家で何十個も練習して作ってみる,なんて教えてくれました…それでは心身ともに休まるときがないですよね。

保育士さんって,小さなこどもたちの発達や成長を見守り支えてくれる,大切な存在。
そして,こどもたちの「家族以外のひととひととのつながり」のいちばん最初のところに関わってくださる立場のことも多いはず。

ひとりの母親として,保育士さんのストレスを増やすような保護者にはできるだけなるまい! と思うと同時に,精神科医として保育士さんのしんどさが今以上に増えずに済むように,自分にできることを考えていこうと思いました。


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