吉幾三特別公演
待望の「吉ワールド」が錦秋の中日劇場で全開。10月5日から29日
【社会】7病院拒否 妊婦死亡 都指定機関も「対応できぬ」2008年10月22日 夕刊 脳内出血を起こした東京都内の妊婦(36)が、墨田区の都立墨東病院など7カ所の医療機関に受け入れを断られた後、帝王切開で出産した3日後に死亡していたことが22日、分かった。赤ちゃんは無事だった。都は、受け入れを断った医療機関から当時の状況を聴くなど、詳しい経緯を調べている。 墨東病院は、緊急対応が必要な妊婦を受け入れる「総合周産期母子医療センター」として都の指定を受けた22病院の1つ。産科の当直医は通常2人だが、7人いた産科医が3人に減ったため今年7月から土・日曜と祝日には1人態勢とし、受け入れ制限を関係機関に知らせていた。妊婦が症状を訴えた今月4日も土曜だった。 都によると、妊婦は同日、体調不良を訴えてかかりつけの産婦人科医院に救急搬送された。妊婦に脳内出血の症状が見られたため、同医院が午後7時ごろ、墨東病院に受け入れ可能かを照会。墨東病院は当直医が1人のため十分に対応できないとして、ほかの指定医療機関を紹介した。 だが、その後も6カ所の医療機関に「対応できる医師がいない」などと断られたため、医院が同日午後7時45分ごろ、再び墨東病院に依頼。女性の容体が悪化していることもあり、墨東病院は当直以外の産科医1人を呼び出して態勢を整え、同8時20分ごろ妊婦を受け入れた。 女性は帝王切開で赤ちゃんを出産、脳内出血の手術も受けたが、容体が悪化。3日後の7日に死亡した。 都によると、総合周産期母子医療センターの指定を受けている22医療機関は、救急搬送に対応するため、ベッドの空き状況を端末で確認できる「周産期センターネットワーク」を構成。墨東病院は当時、ネットワークを見て、ほかに受け入れ可能な病院があることを確認し「より適切に症状に対応できる」(都病院経営本部)として、ほかの病院を紹介したという。
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